ときどき空中浮遊

ネットショップが7年目になった。
公称は丸6年だが気持ちには10年という思いでいる。
実は、ネットショップ黎明期に一度立ち上げかけた。

1996年にドメインをとり、
(当時は、今とは違うドメインだった)
店の概要を固め、香りの店として、決めていた。
だから、ドメインも覚えやすく香りにちなんだものだった。

運営会社(当時は個人だったけど)を決め、
いよいよ滑り出そう…とした矢先に、
事件があって全てが狂ってしまった。

すべて暗礁に乗り上げ、いっきに尻つぼみとなった。

とにかく実店舗に、力を注がなければならなかったから
WEB店は頭の隅に押しやらざるを得なかった。

21世紀に入り、「ドメイン」が中に浮いていることを知った。

ここで、ようやく腹が決まった。
「もう、誰の手も借りない。
自分のやりたいようにやろう」

で、立ち上げ今にいたる。

よく夢中でやってこれたものだ。
ここにきて、
「mixi読んでますよ」と、お客様から言われ驚く場面が増えた。
boo店長もごたぶんにもれず、SNSで意見交換を続けている。

そう言われると心底「ドキッ」とする。
何も「ドキッ」とする必要はないと思うのだが。

なのに、「え!あ、そうですか、ありがとうございます」
と、卑屈にも答えてしまう。

なんで、「ありがとう」なのかわからない。
SNSの閉鎖性に安心して、羽目をはずしすぎているとでも…
若干でも後ろめたさを感じているのだろうか。

子供の頃、おやつを盗み食いしてたとき、
親の呼び声に、30cmも正座したまま空中浮遊した。
母親も驚いた「お前、飛んだよ!」お互いに驚いた。
その時以来の驚きだ。

600万人超の会員もいれば、
お客様の10人や20人(いやいや、そんなものではないだろう)
いてもおかしくないだろうに。

小さな国家くらいの規模になるのだから。

そう考えると、広いSNS内で出逢えたことは、
「ご縁がありましたね」が正しい挨拶なんだろう。

今日も「ご縁がありましたねえ」がお一人、
商品確認のさなか、判明した。

今度も、若干だけど、心が空中浮遊した。