菩提樹の中でも価格変動の激しかった玉のひとつ。
TONが念珠を創り始めたころは尺玉だと2~3万円、22玉なんて3万円ぐらいしていたのだから隔世の感がする。
一時期やったらめったら綺麗な星月菩提樹がお寺の引きもの用で使われ始めて、若気の至りで何も考えず綺麗だからと取り寄せてあるお寺に500個くらい収めた。すると数ヵ月後に、クレームにつぐクレーム。クレームの山となった。
玉が割れるというのだ。数ヶ月しかつけていないのに、パカッと割れる。とにかくお寺に謝り、檀信徒さんに謝り、誤り放題とはこのことだった。全てお取替えせざるを得なかった。
要するに漂白していたということだった。しかも強烈に漂白するものだから、玉の組織まで壊してしまったのだろう。ということは元々が色合いのまばらな玉を色合わせのために漂白して白く色あわせしたということ。
痛い思い出。いい勉強をさせていただいた。大丈夫かな?と思う素材は、必ず自分で試してみることが癖になった。