お客様のオーダー品だ。
もうかれこれ10年以上このスタイルでお直しし続けている。
とっても信仰深い方で四六時中この房のまま腕につけていらっしゃる。
「房があると邪魔にならないですか?」
一度お聞きしたことがある。
「まったく」
それどころか、突然の不祝儀の場に遭遇しても
慌てることなくこの腕輪念珠が本念珠になるから便利だとおっしゃる。
ますます手放せない。
確かに片手念珠としてもやや小ぶりなだけで
なんら遜色は感じられない。
108玉の腕輪念珠が密かなブームになりつつあるのと
ブレスレットが巷には横行してどこが念珠か装飾品かの区別がつかないものより歴然と念珠然としたこうした腕輪念珠が増えてくるのも判る気がする。
少し前、有名なハリウッド俳優が自らをブッティストと標榜するかのように
大きい玉の108本連の念珠を腕に巻いている姿は少し驚いた。
そのようになりつつあることは実感させられる。