組み立てたばかりの自転車でサイクリングに出かけた。
海岸線を走っていると旧知の友の顔も見える。
次々に併走するもの、追い抜いていく自転車も目立つようになった。
どうやら何かの催しとぶつかったようだ。
やたらと自転車乗りが多い。
(最近の自転車はやたらサイケヤな)
自分の自転車だってオレンジ色に傷隠しのステッカーをやたらと貼っておとなしいとは冗談にも言えないすがたなのに。
そんなことをブツブツ言いながらも、何キロかのコースを走った。
海岸線だった。
久しぶりにいい汗をかき、写真撮影のスポットを見つけた。
ちょっと歩いてみようかな。
観光地によく見られる屋根つきの簡易休憩所を見つけた。
近づくと催しに参加した連中の自転車でごったがえしていた。
縦横微塵に自転車が駐輪している。
ちょっとステップを上がった所で
数台止められるくらいの空きをようやく見つけた。
しっかり鍵をかけて・・・と。
ちょっと不安を感じながら外に出た。
絶景を堪能して戻ってみると、
なんと自転車置場は、フリーマーケットになっていた。
先ほどの混みようは嘘のようであった。
もう売れてしまったのだろうか、やたら台数は少ないし、
ちゃんと整理されていてがらがらだ。
「僕の自転車は?」不安が走った。
どこをどう探しても、オレンジ色のハデハデがどこにも見当たらない。
おかしいなあ。ここに置いたはずなのに・・・
と思ったところにはハンドルばかりが山と積んでいた。
その山の中に、派手なオレンジ色のハンドルを発見した。
見覚えのアルドロップハンドル。
こんなのどこにもあるわけないじゃん。バックも付いているし。
「これは僕のだ!」
もうこれはまちがいない。
「だれか警察呼んでくれー。」
「これは僕のだ。このバックの中に何が入っているかもわかっている」
胡散臭そうな青年に向かって叫んでいた。
(チッばれたか」
明らかに若者は表情を変えた。
あれ?へんだぞ?
目が覚めた。
ここ数日間、東京マラソンばかり見ていたからなあ・・・