いつかの空
ちょうど30年前の今頃の季節。
ところは・・・
小野小町のふるさと。
といわれている福島県小野新町。
国鉄の看板が今は何とも懐かしい。
仲間何人かと夜行で駅に降り立ち、なだらかな阿武隈を走った時のもの。
自分の自転車は友人に貸して手元になかったものだから、
急きょ競技で使っていたロードレーサーに泥除けを無理やりくくりつけ使用した。
ツーリングだからと思い、チューブラのタイヤより扱いやすいと思って、出始めたばかりの国産の700Cを使おうと、ホイールも組みなおし出かけた。
しかし、現実は無情だった。
何しろいつものような無茶な走りをすると、ちょっとした未舗装(僕らは地道といった)に出くわすと、パンクにつぐパンクで、何度足を止めざるを得なかったろうか。
ダウンヒルの爽快さも、地道の楽しさも感じるゆとりもなく注意深く路面の凹凸を気にしなければならなかった。
友人たちにも終いにはあきれ果てられ、肩身の狭い思いをした。
「オーマイゴット!」と叫んだかどうかは覚えていないが、
その度に、宙を見つめた。
空は蒼かった。
すこぶる清んだ春光の波に鯉のぼりがはためいているのがとても印象的だった。
何かあると、空を望むくせは、
もうこの頃には、僕の中にしっかりと根付いていたようだ。
それにしても
また行きたいなあ・・・
浅草のそら