天邪鬼

ものの値段が下がっているのは、それなりに意味がある。

生産地を変えたり、加工する手を海外に求めたり、原料を価格に見合うものに変えたり。
方法手段は、千差万別。

だけれども本当によいものは、それなりの苦労をして製作している。

見えない部分に人一倍労力を惜しまずに。

念珠だけに限っていえば磨きをかけている。使う人のためを思って工作している。将来修理する時のためを思って製作している。使い捨てと思う方には無駄な努力に見えるかもしれないけれど・・・ね。

でも巡り巡って自分のところに還ってくると思うから手を抜くことができないだけ。

形になっていればよい。安ければよいという風潮に染まれば染まるほど燃えてきちゃうのがTONなのであります。

本当にわかってくれる人に見てもらいたい。知ってもらいたい。

そんな思いに突き動かされてしまう。


378,000円也 

万里の長城も一石から

朝、NHKの情報番組「あさいち」を観ていると、島根県の境港市の特集を放送していた。

境港といえば水木ロードというわけなのだが、今でこそ妖怪の町として人気を博している押しも押されもしない人気の町。

でも水木妖怪が人を引くようになるまでは、ここも日本中どこでもあるような斜陽化したシャッター商店街だったという。
そこで市が町おこしに考えたのが妖怪のモニュメントを通りに設置しようかとなった。

だが、町中大反対だったのだという。
ただでさえ閑散とした商店街に妖怪のモニュメント。
幽霊通りになってしまうじゃないかと。

その中で唯一賛成したのが、今は「鬼太郎茶屋」という土産物屋になっているお店のおばあちゃんを含む三店舗のみだったのだそうだ。

自分の店の前にどうぞということで火防妖怪の「倉ぼっこ」が建った。

そのいきさつを放映していたが、胸を打った。
商人としての基本中の基本をしっかりと持っていらっしゃる姿に感動した。
いつか訪ねてみたくなった。

そういう幾つになっても新進気鋭の精神と柔軟な頭とお客様を何より大切にお迎えしたい基本のぶれない商人でいたいなぁ。。。。

ただこの放送中、水木しげるさんは無料でキャラクターをえるようにしてくれた影の立役者だったことには一言も触れなかった。残念ながら。