仕立て直し
以前はままあることだったが、最近は先祖からの宗旨をなにかのご都合で変更される方が増えたように感じる。
嫁がれる時にご実家から持ってこられたお念珠を嫁ぎ先の形に変更ということとは別に、お墓の移転に伴うことで、身近に引き受けていただいたお寺が違う宗旨だった、今までの宗旨が気に入らないなんていうことも時たまあるにはあるが、お墓の改葬にともなうことでという例がとても多い気がする。
こちらは日蓮宗の信者さんだったが浄土宗に変更というご依頼で仕立て替えをさせていただいた。
立派な星月菩提樹みかん玉の八寸、尺〇寸の念珠。
浄土宗にはみかんたまはほとんど使用しないのでちょっとイレギュラーのたま数にするしか方法はなかったのだが、百万遍をするわけではないし、そこそこの形が取れればということでさせていただいた。
一気にばらすといっても使える玉とそうでない玉があるので手間はかかってしまう。
こっちのたまはこっちの間玉にいれて・・・・親はこれ、二天はこれ・・・・
とやっていると、3倍以上の時間を食ってしまっている。
なんとか仮組までこぎつけた。
であとは下がりの仕立てを取り付ければ・・・・
かんせーい!
浅草のそら
昨日の朝とはうって変わった雪景色です。
通勤とツアーのお客様以外は、おうちの中から出ないだろうから、実質この街に来てくださる観光のためお客様の様子が判明しできるというものだ。
浅草のそら
浅草のそら
渡す
御年94歳という。
30年以上のお付き合いだから・・・そう。始めてお目にかかった時は還暦をちょっと過ぎた頃だったというのか・・・・驚きだ。
去年の末に92歳になるお客様が、もう来れなくなるからとご挨拶に来てくれたばかりだった。
そして昨日。
何をお伺いしても、「はい」軽く笑顔をして会釈するだけ。
耳の近くで「あのね・・・」でようやく理解していただける。
頭がすっかりね・・・とちょっと寂しそうにこたえられる。
子供時代から長女として何人もの兄弟たちの面倒を見、戦後のドサクサの中、子供たちを抱え、小規模ながらも会社を補佐し、切り回してこられたことを知っている。
たしか大柄だったはずなのに・・・
すっかり縮んでしまった。
お体お元気そうですね。の問いかけに、
「そうなのよ。丈夫なのよ」と笑顔で応えてくれる。
明治の年寄りに仕込まれた大正生まれがどんどんお客様から身を引いかれてしまう。
昭和一桁もどんどんいなくなる。
さびしい。
でもお客様から教わった数々のシーンは、TONの胸のここにしっかり刻まれているよ。
足りる足りないはあるかもしれないけれど・・・
次の世代に伝えなきゃならない立場なんだよね。
浅草のそら
オーダー二点
水晶と紫水晶のコンビネーション。
どちらも水晶の100面カット。
浅草のそら
水晶平みかんの振分
久しぶりに大玉の振分をつくりました。
けっこう迫力満点の玉ですね。