今年初めての小春日和かしらと思えるほどお日様の日差しが暖かく感じたというのに、やはりあれは夢だったんだと否定したくなるほどにゾクゾクと足元から湧き上がる冷気に、つい火の力を借りたくなるTON。
なるほど当店はお香やの一面も併せ持つ便利なお店であるのだ。
TONの頭の中に物語がよぎった。
マッチ売りの少女はあまりの冷たさに商品のマッチに火をつけた。
マッチ売りの少女の場合:「あ!あったかい・・・」けれど無情にも短いマッチは数秒で燃え尽きてしまうのであった。あわれマッチ売りの少女よ・・・
TON店長の場合: 「あ!あったかい・・・」炭の火はほんのわずかな付火にも、ポッっと周りを暖める火力を十分持ち合わせていた。しかもその火力の持ち時間は、数十分も継続する。ルンルンのTONであった・・・・
なんと物語の異なることよ・・・・