浅草のそら この日最後の天長節

今上天皇陛下のご生誕日ということは、昔の人なら誰しも天長節と呼ぶだろう。

昭和一桁のTONの母もそうだった。天皇誕生日といってもピンと来ないようだった。

天長節には学校に集まり紅白饅頭と校長先生からのありがたいお言葉を頂いて帰ってきたものだと戦後生まれのいい加減な耳と心は完璧にスルーしていたのを覚えている。もっと身を入れて聞いてあげれたら良かったと後悔している。

そして忘れてならない今日の日は、70年前(昭和23年)A級戦犯と指定された25名の日本の指導者の中で7名が代表して絞首刑された日でもあることを。当時皇太子であったそのご生誕の日を、一方的な裁判とも言えない戦争裁判の犠牲として刑場の露と消えさせたまさにその日に当てられた。

毎年この日になると、ふと合掌せざるを得なくなるのだ。

浅草のそら 今日は納めの観音

早いもので、今日が納めの観音です。浅草は今日が境ですっかり正月ムード満点になります。クリスマスはここにはないんですよね。

そして昨日、今日、明日の三日間浅草寺境内に市が立ちます。

「羽子板市」です。

3~40年前までは、羽子板を片手にご来店される人が多かったけれど、今はほとんど見なかけなくなりました。そう思うのと比例して、境内に羽子板を求めに出かける方の数が減ってきたと耳にするようになりました。

確かに正月三ヶ日、カーン、コーンと羽をつく音を聞くことがほんとうに珍しくなってしまいました。空振りすれば墨を顔に塗ってまっ黒にされるそんな子供たちの笑い声も聞こえなくなってきました。

正月元旦から商業活動で街はいつもと変わりないく、元旦になると昼間から深閑とするほど人気を感じない、正月の非日常は今は全く感じられなくなってしまいました。

「羽子板は女の子のお守り」どれほど伝わっているのかしら。そうは言ってもね。と言われてしまいそうだけど、世知辛い世の中だからこそ、日本古来の文化は絶やしたくないな。。。