明日は12日か・・・
もうお盆を目の前にして20年前いや、10年いや、5年前くらいまでは、お盆商戦でてんてこ舞いしていた頃だ。いまがてんてこ舞いしていないというわけではないのだが、てんてこ舞いの内容が違いすぎる。
浅草はインバウンドの花形の地らしい。海外からのお客様の評価は全国9位(去年までは1位)だとか、とにかくわからない言語が飛び交っている。
そういうところにあえて行かない日本人もあろうかと思うけれど、正直日本人のお客様が減ったのは確か。いや、日本人が減ったのではないのかも。外人の入店が増えたのだ。
この時期だから、盆提灯は恒例の商品。店先を飾る。
ただいつもと違うのは、売れたお客様の層が海外のお客様が50%を占めているということ。ヨーロッパ、アジア、アメリカ全く関係なく日本を感じて求めていかれ、日本のお客様が最近は敬遠する大型のものを求められる。もちろん火袋はペタンと潰れるタイプのものだ。手のひらに乗るような小さな盆提灯は日本人が求められる。
僕がこの仕事をし始めて40年近くなるが本当に変化した。日本人の心、供養に対する見つめ方が変化したのだろうかとも思うが、たしかに世代は順繰りに一世代繰り下がった。若かった僕もおじいちゃんの部類に足を突っ込んできたのだもの。。。
明後日は盆の入り。準備はされていらっしゃるだろうか。
僕は、この時期決まって思い出す。帰省客を満杯に乗せた日航機墜落を。
5百余名の尊い命が御巣鷹の峯に墜落した事実が、テレビの速報で流れたときのこともよく覚えている。速報のあと就寝して見た夢が墜落現場の夢だったことが忘れることができない一端なのかもしれない。
昨日、何とはなしにネットを徘徊していると、産経新聞の記事に出くわした。
https://www.sankei.com/premium/news/160807/prm1608070004-n1.html
救出する側のレポートだが、自衛隊がまだまだマスコミの具にされていた頃(今もそうだが)舞台裏では壮絶な戦いがなされていたということを改めて知った。
お盆を前にしてこんな記事と出会ったのもなにかの縁かな。
帰ったら仏壇を掃除しないと・・・
天然ものと養殖もの。沈香というけれど・・・
知り合いから沈香をいただいた。
といっても養殖?・・・栽培もの。もらって半年間机の上にほっぽらかしている。
昨日久しぶりに手に取ってみた。
濃厚な香りではないながらもしっかり実用に耐えられる香りを芳香する。焚くとさらにいい。
この沈香が通常のものと違うのは、栽培して作られた沈香であるということだ。
香り成分のある部位の厚みが表皮あたりだけなのだろう。
まだこの薄さだ。
残念ながら玉にはできない。
10mm厚みの沈香が部材として可能になれば、市場に出るようになるだろう。
でも、でも、旧沈香はさらに高くなるかもね。天然物とか言って。
浅草のそら
あっぢ~~~~!
浅草のそら
今日を心配し・・・
あすを心配する。
あすはあすの風が吹く。
ケ・セラ・セラ~~♬
刺高(いらたか)念珠の修理
残念ながら修験道は若い時にやりたいと思いつつついにその縁をもてなかったTONです。が、他のことと同じで(巡礼に行きたくても見送りばかり、坊さんのお誘いを受けながら真言宗も曹洞宗も、天台宗も行けずじまい・・・)どういうわけか直前にダメになっちゃう。
おまえはシャバで修行を積んで来いということなのだろうと現在に至るTON。
おかげで、念珠のお直しなら負けないよ(あ!そこがいけないのか・・・ナ)回峰行者用の大平も随分作らせていただいたけど、山に入って切れたらどうするのかなと思いながら、絶対切れないお念珠を頭に描きながら、他業界を探し回って切れない中糸を見つけたこともあった。職人泣かせの糸だけど、ちょっとやそっとじゃ切れないの。
修験の刺高念珠だけど、この部分はさすがに手直しせざるを得ません。
一時間もあれば御の字で、今日の行に必要と思ってすぐに直させてもらった。
浅草のそら
売るほどあるのに・・・
用事があって目黒まで出かけた。
浅草で人と待ち合わせしているとそれだけで汗が滝のように流れる。
携帯に着信「あ、TONさん、手土産にするからお店(亀十)に寄ってどら焼き取ってきて」と超有名な亀十のどら焼きを社長本人に言われちゃ仕方がない。反対方向だけど回り道して取りに行く。もちろん、どばー!と汗が流れる。
地下鉄の階段を降りる間も容赦なくタラタラと流れる。(新陳代謝がよいのだ。毎朝走っているからこんなに効果を生むのだ、健康的なのだ)と自分に自慢してみたところで何もならない。どうせ汗をかくならスポーツ着ならいくらでもかく。正装して
風が欲しい。。。
扇子が欲しい。
お店に戻れば、売るほどあるのになぁ~~。
今年は紳士ものも揃えたというのに・・・
話には続きがありまして・・・
汗ビッショリで浅草に帰ってくると・・・なんと涼しい我が家よ。
汗はすーっと引く。けれど服は乾かない。
自ずと、へーっクション!!!。偉大なる自己顕示を表す羽目になる。
クスクス・・・と店の中からこぼれ出る麗しい笑い声が聞こえる。
やっちゃた。TONのくしゃみは地響きを起こすほどの大音量なのです。
脅かしちゃってすんまっしぇーーん(ペコリ)
浅草のそら
本翡翠
TONの一番好きな石はなんですか?とよく聞かれる。
迷わず答えるのは、水晶。そして、お付き合いの長い本翡翠。
水晶ほど不思議な石はないと思っている。白水晶(無色透明な推奨を言う)は中を通す色糸によって何色にでも染まり、演出してくれる。組成においても純度を高くして行けば工業用としても用いられる。水晶に始まって水晶に終わるような気さえする。
そして翡翠の良さは硬さと粘り。アモス硬度7以上なんてダイヤに次ぐ硬さを誇る。緑が一般的だけれど、含まれる鉱物によって様々な色合いを醸し出す。
でも、TONは緑が好きだ。それも透明感のある冴えた緑。要するに宝石翡翠。
そういう石が高騰しているらしい。現に入手が困難になっている。
以前にお買い求めいただいた大阪のお得意様の中糸のお直しを承った。
目が覚める緑(画像に表現しにくい)。当時は無理していただいたと思うが、今思うと良かったかな・・・
今は手に入らないもん。よしんば手に入っても何故?と思う価格に化けてる。嫌になってしまう。
伽羅、沈香、白檀、珊瑚etcと好きな素材が次々に市場から消えたり(良くても目が飛び出ちゃう価格に)投機の対象になってしまっていくのは悲しい。
後のちまで喜んでいただけるのは、心から嬉しい。天に昇るようだ。。。