浅草の空 海の日

今日は海の日で休日。

もともとの海の日は7月20日だった。この日を平成15年のハッピーマンデー制度という愚策で第三月曜日に移動した。

休日となる前の7月20日は明治の御代に「海の記念日」と定められていた。

明治9年(1876年)7月20日東北巡幸をされた明治天皇の横浜港ご帰着がその日だった。明治九年といえば、尊皇攘夷で猛り狂う時代の大変換頃。終には官軍による東征がひき起こされた。戊辰戦争で日本が二分される内戦で官軍勝利から八年。からまだまだくすぶる炎が消えやらぬ時期。その敵地とも言える列藩の地東北。怨恨を払うかのように明治天皇がご巡幸されることとなった。ご巡幸当時の各地での逸話は涙なしで読むことができない。

帰路は青森から函館を経由して横浜まで灯台巡視船「明治丸」にて航海され、明治9年7月20日この日に無事ご帰着された。当時の時代の空気を感じつつ帰還なされた一行のつもる思いを想像すると「海の日」は単なる休日であってはならないと思わされるのだ。