むか~し技術屋だったころの話し。
まだ新米技師のくせに、計画から施工まで一人でできる仕事をやらせろーっと談判してまかせられた仕事が河川計画だった。
その川の流域面積を出して、流出係数を決め(アスファルトいだらけの都市部と田園地帯では降った雨が川に流れ込むスピードが違うのでそれを考慮する)そんな係数を考慮して川の設計断面を決めていくのだけど、そのもとになるのは計画降水量。
一時間に何mmの雨が降るかを過去のデータ―から読み解いて決定する。TONは絶対に洪水で被害を出したくないと時間80mmで設定した。それでも少ないと思ったのだが。。。
設計を凛儀してもらうと見事先輩技術者にNOを食らった。係長も課長もNOだった。
なぜ?と問いただすと「経済設計っていうのがあるんだぞ}だった。カチンときた。
人の命にかかわることに何が経済設計だ。と納得できなかった。延々とディスカッションという名の口論となった。見かねて技術専門の上司まで輪に加わって、TONは係長預りとなってしまった。
「何mmの雨が降りました」と大雨の情報をテレビで耳にすると未だに当時の悔しさが思い出されてしまう。もう50年近く前の話なのにね。
上さんにいたってはまたその話?と聞いてくれなくなった。
昨今は100mmを超える雨が当たり前のように降るようになってしまったからね。TONの先見の明?まさかね。。。