行けいけと言われ続けても腰の重いTONは、定期検診をサボリにサボってきた。
実に困ったものだと自分でも思うのだが、要は言われたくない、指摘されたくない傲慢さが邪魔をしているのだ。
先月、わけのわからない風邪とは思えない症状で数十年ぶりに医者にかかって(かかったお影でなお悪くなったのだが)ここらで年貢を収めようかの・・・と台東区で行っている無料検診に、近くの浅草寺病院まで足を伸ばした。
ま、毎朝やっている朝ランの結果も看てもらうというのも良いことかもと、またまた変な理屈をこねてみたわけなのだが。
浅草寺病院へは、十何年か前、朝ランを始めた頃、腰や膝を次々に故障して整形外科を受診して以来だから、敷居が高い。
TONモルモットは血圧検査から始まって次々に検査終了。肺が大きいとかで、4回撮り直すハプニングもあったが、出ないと思ったおしっこも出たし、無事検査終了。
検査を待つあいだ、殺風景な病院の壁を見ていなければならいけど、ふと額に目に止まる。
懐かしい字。
考尚先生の字だ。
前貫主の清水谷考尚師。本当にお世話になった。
お兄さんである長野上田の北向観音の前天台座主半田孝順師にも親しくしていただいた。
おふたりが並ばれるとあれ?どっちがどっちだっけ?と見間違えるほど似ておられた。
もうそんな光景は見られないんだなぁ。
また、お話が出来たらなぁ。。。と思いながら叶わぬ思いを巡らしながら額を見つめていたら、時の経つのも忘れてしまった。
一階に降り、すべて完了!のあとは、待合室におられる観音様と考尚先生の師匠にあたる清水谷恭順師の人の心を丸くしてくださる揮毫を目で追ってみた。
お参りに来たのか、受診に来たのかふと、頭をこんがらがらせながら病院を後にした。