こころね

突然のTさんの訪問に面食らう。
週末に行くよ。と聞いていたから、
「店長~ぉ。きちゃった」

と聞きなれた声が背後から
何事かと文字通り驚いたのだ。

「ほい」
と差し出されたのは、霊場行きの電車の切符。
冊子形式になっていて、朱印帖を兼ねている。
なんとおもしろい切符。
鉄の血も湧いてきて、記念としてとっておきたい気持ちもわくが
使うところに意義があるんじゃない?と釘を刺されてしまった。

秩父行きは、片道だけ自転車をばらして輪行(りんこう)しようと思っていたので
渡りに船といえばそのとおりなのだけれど、正直嬉しかった。
気持ちが本当にありがたかった。

忙しい仕事の合間をぬって、状況を知らせに訪ねてくださったのだ。

本当にありがたい。

こうなりました

もとは、108玉本連の水晶念珠。

親玉と二天を当方で追加して片手二本に分割しました。

紅水晶仕立てと紫水晶二天になりました。

これならば、子供に持たせられますね。

てこずっています

人絹の糸なんて、まず使わないから、
普段使わない素材のものは同じ糸でも
糸のさばきが難しい。

ちょっとしか使わないのにもったいないなあ・・・ブツブツ・・・
なんて思いながらほぐしていたら、

糸に足元をすくわれてしまった。

こんなはずじゃなかったのにと思いながら
二倍も三倍も時間がかかってしまった。

最後には半分でチョッキン。


時間かけていられないの。

巡礼準備

夕方、久しぶりにTさんから電話をもらった。

「店長~お」
いつもの声だ。

「あ!お久しぶりですね」

「行ってきましたよぉ」

「行って来たんですねぇ」

そう・・・昨日、こどもの日にメールをいただいていたのだ。
「・・・・おみやげ楽しみにネ」

メール文のその部分だけ読んでいて、肝心の「秩父に行ってきました」が
記憶からすっぽり抜けていた。

(なにくれんのかなあ??)

だけが頭に残っているのだから、
人間とは・・・いやこの場合、
TONは、と言ったほうがよいのかもしれないが、
とにかく頂戴することだけは、記憶にしっかり残っていたのだ。

「いつ行くんですか」とTさん。

あ!すっかり自分が、自転車で秩父を廻ることを忘れていた。

まあそれくらい忙しかったのだ。
観音様お許しあれ。

「ロードレーサーも2人見ましたよぉ」

「写真見てくれましたか」
ご家族の写真を添付してくれていたのだ。

お開帳に合わせて家族を連れて回ってきたと言うことで

ご機嫌のTさん。言葉が走ります。
ちょっと僕はたじたじ。

法螺貝を持って登ったらしいが、たいへんだったみたいだ。
その法螺貝を持って僕の結願の日に札所に来て
吹いてくださるとの心遣いなのだ。

僕も風来坊みたいな人間だから、いつパッと飛び出すかわからない。
残念だけどそこまでお願いしたら罰も当たると予見して、
申し訳なくて・・・おみやげだけいただくことに。
(もらえるものだけはしっかりもらうのだ)

「きっと役にたつものですよ・・・」

「なんだろう・・・」
?を残し、

またの再会を楽しみに受話器を下ろした。

目がきらきら

「和蝋燭の炎の長さはどれくらいですか?」
店の女の子がお客様の質問に答えられず聞いてきた。

「百匁の和蝋燭だから芯は紙芯だから大きい炎になるよ」
炎の長さまで聞いてこられたお客様は珍しい。

手作業にまた戻るか戻らないかうちに
三十匁のをもってきた。
「これは?」
ムム。
「二十匁は?」

なんだい?いったい・・・

お客さまを見ると若い。
でも目が蝋燭の光のようにキラキラしている。

お話しを伺うと劇で使われるとのこと。
殺陣を軸にした劇集団なのだそうだ。

どうりでみんな役者の目をしているわけだ・・・

いいなあ。

「あうるすぽっと」
http://www.owlspot.jp/performance/080528.html

10Quatre
http://www.10quatre.com/top.html

浅草本番

長かった連休も今日で終り。

ようやく日常に戻れるかとおもうけれど、
浅草は三社祭の空気が占めている。

そう。
浅草は、これからが本番じゃ・・・

さあ!今日もがんばろ!!

ウォーターフロント浅草

連休もあと二日。

どこにでかけてもヒトヒト人だから
じっとしているのが最良の方法だろう。

観光地のど真ん中だから、ここにいるとある種のバロメーターになる。
とにかく人は多い。

四半世紀前、店を始めた頃とは比較にならないほど
人並みが押しよせる。
斜陽の浅草なんていつの話し?なんて時代になった。

三社も間近という空気がなおのことひきつけるのかもしれない。
担ぎ手がいない・・・なんて時代があったなんて今は考えられないほど祭りにも人が溢れる。

かわいそうに、疲れた子供たちが大道に遠慮なくしゃがりこんでいる。
お年よりも人並みにもまれて、、、これはつかれるだろう。

そんなときは、川っぷちに出てみてはどうだろう。
ちょっともう少しだけ足を伸ばせば墨田区側の墨田公園もあるし
アサヒビール本社内のカフェもある。
漢音様を見下ろすのもおつなものだ。

浅草の人間がこんなこと言っていいのだろうか・・・とも思うが
まあ、ここは墨田川プロムナードなのだ。
川をはさむけれど、全体が公園なのだ。

観音様だけが目玉でもない。
花やしきだけが遊び場ではない。

川風に吹かれて、浜成兄弟が大川(隅田川)から観音像を拾い上げた
1400年前の古の時代を想像しながら散策するのもおもしろいのではないだろうか。

さあ明日は晴れると言う予報が出ているし
また輪をかけて忙しくなりそうだ・・・