真面目にオヤジギャグ?

若い女性が
彫物を探しにご来店された。

お客様「お尋ねしたいのですが…」
boo  「いらっしゃいませ」
   「はい。どのようなことですか。」
お客様「鳳凰は置いていませんか?」

竜神や、倶利伽羅、歓喜天…などなどちょっと見当たらない、
特殊な仏像を得意とするわが社だが、
改めて考えると、ポピュラーなはずの「鳳凰」は、
何故かしら、彫ったためしがなかった。

boo店長  「ホー…」「鳳凰ですか」
お客様  「・・・・」
boo店長  「なんちゃって」
お客様  「・・・・」

そのまま、後ずさりして出て行かれた。
残された僕は、挨拶すら出来なかった。

つい2~3日前も、店の女の子に
「店長、親父ギャグ出ていますよ」と、
注意されたばかりなのに、全く意識になかった。

口に出てしまってから、
「は!」と気づき、
一生懸命フォローしようと、
全神経と我が脳内CPUを総動員して、瞬間的に出た言葉が
「なんちゃって」だったが、
それが、決定打になってしまったようだった。

けが人の背後から一刀両断したようなものだ。
二度と来てくださらないだろうなあ。

もっと、しっかり磨かなくちゃあなるまい「オヤジギャグ」。

いただきました

ギフトショーでお香関連商材を物色していると
やたら懐かしいものが目に留まった。

ガーゼ状のふきんだけれど、水の吸い上げは抜群だった記憶がある。
ふかふかして気持ちいいし、使いやすそう。
聞けば、蚊帳生地で作っているのだそうだ。

さつまいもでんぷんで、糊付けされていたり、
かなりのこだわり造り。

欲しそうな顔をしていると、
「あ、どうぞ」といただいてしまった。
サンプルではなかったので、恐縮。

燐寸倶楽部ブース

燐寸倶楽部のブース
明治期からの古式ゆかしきデザインが2000種類以上というから
たいした資産であると思う。

近代の文化史が詰まっている感じだ。


石井さんこっちむいてよ。

お気に入りだす

ストラップじゃないのだけれど…
気に入ってしまった、チベット数珠に使用するパジュラと金剛鈴の飾り紐
なかなか、いいでしょ。
Mさんに感謝。

チベットの空気

久しぶりのMさん夕方にご来店。
この方がいらっしゃるととたんに
空気が、チベットになる。

それもそのはず古派の正統な伝承者。
日本人では彼のみではないだろうか。

いつも忙しそう。

久しぶりにラサに行ってきたといって
ドーンと写真帳を渡された。

なかなかなじみのないチベットのイメージ作りにと
M氏自ら、バザールを中心にそれこそ何十枚と撮り、
分厚い写真帳をわざわざ作ってきてくれたのだ。

行ったこともないはずなのに、その風景には懐かしさを感じる。

すっかり話しに弾みがかかり、
閉店時間を2時間もオーバーして興じてしまった。


おー。人のほねまで数珠にする。
高僧のもので、何代もかけてつくるのだそうだ。
ちっともおどろおどろしさはない。

開眼供養

久々に、お客様の代わりに仏像の開眼をしてもらいに
浅草寺に足を伸ばした。

門前にありながら、境内の掃除会に顔を出さなくなったら
とんと足が遠のいていた。

朝の勤行、特に冬場は、声明から始まり、般若心経が終るまで
なかなかの夢心地。きもちのよい時間なのだが、
せわしくしているせいか、本堂に入るのは、随分とご無沙汰のような気がする。

堂内は、いつもに増して、外人客で混んでいる。

昼間の時間帯は、さらに久しぶり。

本堂の受付で開眼をお願いし

内陣に入る。
三拝し、すごすごと末席に…といっても畳ゆえ、末畳につく。
本来、僕は開眼のご依頼は、おおかたお断りしている。

仏縁の立会いに、第三者がしゃしゃり出ることはしない。
今回は、ご依頼いただいたお客様が、病気で、身動きが取れないことを聞き
ならばと、お引き受けさせていただいた、例外なのだ。

例外だけれど、いい経験をさせていただいたと感謝している。

よく見ると、導師をしてくださっているお坊さんは
息子の保育園の同級生のおじいちゃん。
お寺のNO2なのだとか。

このことも報告してあげなくちゃとばかりに
パチリ。

式のあとで、「内陣は撮っちゃダメ」と注意されたが

これも病気で来れないお客様に
「こんなだったですよ」と、お見せしたいがための
行為なのだから、観音様も許してくれるだろう。

長~~いおつきあい

昨日は、長ーーいお付き合いをしたいなあと
打算を含めた願望を書いたが
今日は、今までの長ーーーいお付き合いしてくださっている
お客様のこと。

いまでこそ個人情報保護法で一から万事であるけれど
昔はのんびりしたものだった。

お店には、芳名録を置き
とにかくご来店くださったら
買ってくださった、下さらないは
まったく頭になく、ご記帳いただいた。

また、お客様のほうから、「あら書いちゃおうかなあ」
なんて、足跡を残したがる方も多かった。

「○○市○○町○番地 電話番号 血液型 星座・・・」
コメント「またきま~~す」

なんて、信じられないほどの、おうようさである。
のんびりした時代だった。

そこにまた、次のお客様がコメントを書いていく。
なんてことも往々にしてあった。

まさしく紙媒体の掲示板状態である。
これこそお客様の生の声である。

その声に聞き従ってきたら、今の店になっていた。

だから、お客様の声は、聞き逃せない。
うちの継続の鍵なのだ。

芳名録に、いたずら書きをしていった、
やんちゃな子供たちが、
今度は我が子を連れて、ご来店されるようになったのだから、

どうりで、白髪が増えたと思った。