
浅草のそら

浅草のそら

友、遠方よりきたる・・・
お付き合いさせていただいて二十年近くになろうか・・・
友と言っては申し訳ないが・・・
若き日には放蕩されていたと聞いていたが、美しい奥様と出会い、かわいいお子さまに恵まれて人生五十年をとうに歩んでみると、つくづくね・・・・と、お話させて頂く。
それ相応に年を積み重ねる。
これはだれも等しく(等しくない場合もあるにはあるが)与えられる。
一人前に物忘れを覚え、一人前に先祖を感じるようになり、一人前に人を感じるようになる。
そう・・・・
ちゃんと感じるようになるのだ。
年相応の感受性というものが・・・・
白檀胸飾(ネックレス)

浅草のそら

浅草のそら

浅草のそら

くせ
TONには子供の頃からの癖がある。
子供時代は今と違って貨物列車の黄金期。
国鉄の踏切に立っていると延々と続く貨物列車。
これまた、今と違って、延々と続く。
よくは覚えていないが100輌近い貨車の数珠つながり。
そんな時にひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・・・・・と数えた。
初めは世話好きの姉が弟が癇癪を起こさないようにと始めたことだったかもしれない。
けれど、その遊びは僕の中で習慣と化していった。
だからなのか、同じことが幾百もワンパターンに続いても案外楽しく過ごせる忍耐力(本人は楽しいのだから忍耐力とは言わないのかもしれないが)と無意識のうちに心の中でひとーつ、ふたーつ、みーっつ・・・・と数えている。
そう・・・全く無意識のうちに。
「・・・145、146、148・・・ん?なんだっけ、この数」と電柱の数を歩きながら数えているのに気づくこともある。
そんなわけで、こうして念珠の玉を糸に通すにしても苦はないようにできているようだ。

浅草のそら


