七月盆

お盆の波がヒタヒタと、予兆を感じさせられた。

東京は7月盆が中心だから、本来今が最盛期に入るところなのだ。
が年々、準備期間が短くなっていくような気がする。
ひたひたでは、本来なら困るのである。

以前は、6月中旬から徐々にお盆の為の来店が増え
もうお盆間近を肌で感じさせられた。
なのに、最近は7月に入ってもその足は鈍い。

わが店の場合は、浅草寺がバックボーンにあるから、
観光の足が圧倒的に多い。

しかも海外からのお客様。
英語圏のみならず、中国本土や東南アジアやロシアなど、
ここ最近目立ってきている。
ボディーランゲージをする機会が増えたことを考えるとの明らかに顕著だ。
商品構成も明らかに変化してしている。

だから、「お盆」を実際に沁みるように感じてくるのは、
民族大移動の始まる8月盆の間際となる。

宗教用品に関わる仕事をする立場から見ても、
旧暦(正しくは太陰太陽暦だが一般的にはグレゴリオ暦の月遅れ)で
日本の文化って動いているんだなと実感させられる。

また明日もタコの八ちゃんみたいに手足を使って、話さなきゃならないかな・・・

言ったり来たり

いやはや疲れました。

今日は、とにかく店内でこま鼠状態。
とにかく走った走った。

狭い店内と二階の倉庫の間を何度行ったり来たりしただろうか。
いや、お客様に話しては、倉庫に来たりだから
言ったり来たりなのだ。

午前中に写経があっても顔を出す時間もなかった。

夕刻には拍車がかかり、ドイツからのお客様のお相手中、
観音像から始まってお地蔵さん、供養の為のこまごました仏具類
希望に合うものを探しに 1階ー2階のピストン運動。

「店の子に体重減りましたね」といわれれば、
気持ちは「ニコ!」だが、

たしかにピッタリ1kg減っていた。

へたな運動はいらないや・・・。

古地図

昭和と聞くと敏感に反応する。

古地図と聞くとなお反応してしまう。

新聞社の記念イベントの一つとしての企画。

古地図といっても昭和三十年だから決して古いものではない・・・?
50年前・・・充分古いかな・・・

http://showa.mainichi.jp/map/

横浜まで伸ばして欲しかったけれど充分楽しめる。
海岸線の変化は特に顕著だし

町名表示も今とは全く異なる。
馬道町もある。
猿若町もある。
象潟町もある。

すべてが浅草○○町になっている。
町としてまとまりが感じられる。

地図の向うに生活の匂いが漂ってくる。

チンチン電車が縦横無尽に路線網を誇っていた時代。

時間の経つのを忘れる。

支えられて

どうも体調が思わしくない。
出かけるのもちょっと億劫で中でごそごそやっていると

「店長さん」
懐かしいイントネーションの声に思わず頭を声の主のほうに向けた。
以前、うちで働いてもらっていたOさんの太陽みたいな笑顔がそこにあった。

寿退社でみんなに見送られて職を辞してから19年振り。
風船のように丸かったお顔も年相応に落ち着いて見えた。

姿かたちは変わっても、すぐにわかるね。
人は形じゃあないと、生きた見本のような人だと思った。
「人を外で待たしているから」と足早に去った。
頑張り屋の後姿を見送った。

S師からお手紙がポストに投函されていた。
はがきの小さなフィールドでは収まりきれない達筆な筆で、びっしり書かれていた。

生きた仏教を実践される師には感服するところ大なのだけれど、
文章で人が生かされるということをいつも気付かされるのだ。
また改めて教えられる。
痛み入る思いで文字を追った。

位牌が欲しいと電話が入り僕にかわった。
仏壇や仏具は、ホームページには出していないんです。
もしよければ、すぐに画像をアップしましょうか?
と聞くと、

「ネットは苦手であまり見ません」と答えてきた。
「じゃあカタログを送りましょうか」という話でまとまり住所を聞いていると
どこかで聞いたことのある住所。

すると電話の向うから、
「TONさんでしょ」
突然名指しされたので度肝を抜かれた。
20数年前にはよくお付き合いのあったKさんだった。
本人は気付いていないが、昔から僕のパワーが落ちそうになると
何かしらの手段で連絡をもらうのだ。不思議な縁だと思っている。

なんだか不思議な一日だった。

調子の悪さがどこかに飛んでいた。

ムディター夏号でました。

仏教情報誌ムディター夏号発刊です。

一休さんの表紙は希少。

松原泰道師の「おいを学ぶ」
御年100歳を超えなを矍鑠と文書を書かれるのだからすばらしいな

奈良康明師の「敵意を乗越えよ」

種村健二朗氏の「和解できなかった患者と家族」

店にムディターを目当てにいらっしゃるファンも意外に多いのです。
でも諸事情によりまして年に2回なのです。

裏表紙は当店のコマーシャルだったりして・・・

送料だけは有料になりますが、ご郵送させていただきます。

こんなに伸びて・・・

正月飾りの猫柳。

こんなにりっぱになりました。
根っこもしっかり生えて地面に植え替えればいいのかな。
たいしたものだと感心する。

日本で失ったもの?

浅草にバックパッカー(リュック姿の旅人)の姿がとにかく増えた。
以前は、木賃宿というような安宿が外人の長期滞在に丁度よいようで、
人気のステイ先となっている。

そんな闊歩する姿が目に付きだす頃から、
わが店にも外人の来店が確実に増えた。
多いときには一日の来店数の半分以上がアジア系も含めた外人客という日もある。

そんな彼らに教えられるときがある。

「すぅいません、これはぁなんていいますかぁ?」
「どうもありがとぅお」

ちゃんと、礼を尽くした言葉を使ってくれる。
案外、日本人同士しだと飛ばしてしまう。礼節。
教えられるのだ。

けどね、
我々だって海外へ行けば、エクズキューズミー、
謝謝、と使っているのだけれどね・・・

http://ranking.goo.ne.jp/ranking/999/foreigner_action/

増えました!

みいんなめだか。

何匹いるんだろう・・・

親たちに食べられないように

疎開、疎開。

これで、安心か・・・

回向

回向・・・えこう
ということ。
人が亡くなって花を手向(たむ)ける。

香を手向ける。

経を手向ける。

心を手向ける。

手向けること。つまり回向すること。

この仕事を始めた頃、親しいお坊さんに教えてもらった。
どういうシチュエーションで伺ったことか思い出せないが
最近本尊を祭らず、位牌壇になっている仏壇が多いことにあきれて
そんな話題になった。

坊「供養ってどういうことかわかるかい。
 あんたが、仏様に一歩でも近づくことが供養なんだよ」

TON「僕がですか?」

坊「仏さん(死者)は、もう手を合わせようにも合わせられないんだよ
だから、その分もあんたが変わりにあわせることさ。
あんたの心が仏さま(お釈迦さま)に近づいたらその分功徳はあんたに来るじゃないか。
『その功徳は結構です』と思うんだよ。そうして仏さん(死者)に振り向けて下さいと願うんだよ
それが回向と言うものさ。」
「そう、振り向けること、回し向けるって書くじゃねえか」

TON「なーるほど」

昨日、横浜のOさんがみえた。
奥様ご同伴でしばらくぶりだった。

一見するとどちらの若住職ですかと伺いたくなる好青年だ。

お父様を失うことを契機にご自分の家の宗教を学び始めた。
今は、ご夫婦で浄土真宗の学びを怠らない。

お父様が亡くなるまでは、
先祖供養なんて考えたこともなかったと聞く。
だから、お葬儀やその後の法要、菩提寺との付き合い方などなど慌てた。
いっさい白紙の状態だったからである。

そんなご自分の状況を話したとき、菩提寺の住職に
「知らないからよい」
と教えてもらったと言う。

知らないことがよいという意味ではない。
余計な知恵にそまっていないからまっすぐに
法を理解しやすいという意味なのだ。

人は比較しやすい。
比較するのが人間のよさでもアリ、堕落の初めでもある。
だから、赤子が親を絶対的に信じて飲み込むように
法を飲み込む時期が大事なのだロウと思う。

最高の回向をしているんだなあ・・・
と思いながら「回向」を思い出させていただいた。

雨・雨・雨

動けるときはこのときしかないと、
今月の予定表に書き込んで、
自転車の整備を終わらせ、
持ち物の準備をして、
宿の空き状況を調べたり、
コースをもいちど確認したりと準備完了。

月末に秩父行きの予定を立てた。

・・・というのに・・・

なんと・・・
台風が近づいてきてしまっている。

明日から雨の予報だって。
暗雲がたちこめてきた。

僕の自転車、雨はダメなのです。
なんでまたこんなときに来るかなあ・・・

あ!そうか・・・

雨男だったもんナア・・・
忘れてた。

(目黒の若旦、那慰めていただいてありがとう)