こういう腕輪も面白い

最近は、長い108玉の本連念珠を何十巻きにして腕になさる方が徐々にではあるけれど増えてきた。

この二連は、装飾的な念珠ではなく、実用的にご使用になるものなのだが、備忘録としておこうと思い記録に残した。

蝦蛄貝とブラックトルマリンのアンサンブル。

最近多くなりました。念珠への改装。

最近、使わなくなったネックレスから念珠に改装されるお客様が増えた。

喜ばしいことではないかと思うのと、できればずっと使っていただけるように(特に形見分けのネックレスなどは)、とついぞブ~たれてしまうTONである。

ネックレスに使用する玉は穴が小さい。

それはそうなのである。穴が大きければ太い糸を通さなければ穴に対して糸との間に隙間(緩み)ができてしまい連ねた玉を目を通して見れば一目瞭然で、たまgああっち行ったりこっち行ったり、蛇がのたうち回っているような不格好な姿になってしまい、ご婦人の首に子蛇が絡まって見えてしまうから、穴は細い糸の径に合わすのが道理だ。また、細い糸で仕上げる方がしなやかさも増す。玉の制作費も安く上がる。

真珠や珊瑚となると匁で取引されることからも願ったり叶ったりと言えるのだろう・・・か。

ただ、念珠の場合は穴が太い。宝飾用の玉の1mm以下の穴に比べれば約2倍の玉穴に仕上げる。おまけに玉穴繰りの面取りもきちんとしないと、糸切れの原因を作ってしまう。

そんなわけで、本当ならば適材適所?餅は餅屋?念珠には念珠用に作られたたまを使用するのがベストなのだが(それ相応に念珠玉は手が込んでいるのだ)でなければ、念珠に使える玉穴径をとってから(要するに穴直し)念珠に作り替えたいものだ。

出来上がり。

よく見えるでしょ。

星月菩提樹

清月菩提樹の比較写真。
星月菩提樹。何十年使用してくださっているのだろう。。。下が元の色あい。

菩提樹の中でも価格変動の激しかった玉のひとつ。

TONが念珠を創り始めたころは尺玉だと2~3万円、22玉なんて3万円ぐらいしていたのだから隔世の感がする。

一時期やったらめったら綺麗な星月菩提樹がお寺の引きもの用で使われ始めて、若気の至りで何も考えず綺麗だからと取り寄せてあるお寺に500個くらい収めた。すると数ヵ月後に、クレームにつぐクレーム。クレームの山となった。

玉が割れるというのだ。数ヶ月しかつけていないのに、パカッと割れる。とにかくお寺に謝り、檀信徒さんに謝り、誤り放題とはこのことだった。全てお取替えせざるを得なかった。

要するに漂白していたということだった。しかも強烈に漂白するものだから、玉の組織まで壊してしまったのだろう。ということは元々が色合いのまばらな玉を色合わせのために漂白して白く色あわせしたということ。

痛い思い出。いい勉強をさせていただいた。大丈夫かな?と思う素材は、必ず自分で試してみることが癖になった。

 

龍彫り入り水晶みかん腕輪

水晶龍彫り親玉

最近空の写真ばかりとのご不満をいただいて、はたとそう言えば手を抜いていたかしらと、念珠もちゃんと創っていますよとのアピール。

水晶みかん玉は念珠堂の人気ものではありますが、もう一歩踏み込んでということで、お直しの際に龍彫りの親玉をお入れさせていただきました。

影彫りよりも金色を入れた玉の方が存在感があって良いですね・・・と言われます。が、挿し色と水晶はあまり相性が良くないので、長くは持他ないのが難点なのですけどね。

本門仏立宗

本門仏立宗の念珠。

お直しですが、見れば見るほど製作的な面白さのある念珠です。

 

愛と平和の石ラリマーの小玉

ラリマーの10mm以上の玉ばかり目にしていたので、8mm以下の玉となると可愛さが先にくる印象。小さくても一万円を超えてしまうのでから、やはり稀少石なんだなぁと我に返る。携帯でベタな撮り方なので発色の良さが出ていないが、例えば8mm玉の①と同じく⑤では五倍価格が異なるのだから怖いなぁ。ただ、石好きには堪らない文様と色合いだ。

 

色々ないろペクトライトの中でもブルーのものをラリマーと呼ぶが、その名前の由来まで知る人は少ない。

ラリマーの発見はまだ30年程度の新しい鉱物。算出されるのはエーゲ海に浮かぶドミニカ共和国。

発見した鉱物学者の愛娘の名前「ラリッサ」とスペイン語の「海」という言葉との造語。ちなみに海はスペイン語でマール。我が愛しの娘の名を全世界の人々が使い続けるとは、なんとも親心だなぁ。「愛の石」という言葉は、正しくは「親の愛の石」なのではないかとTONは思ってしまう。

オーダー二点

淡水パールの本連です。ご注文ですが、玉の照りが良くてホッとしました。なかには、さも淡水というものもありますからね。

淡水パールの本連

 

シトリンも本連にすると貫禄がでますね。こちらは浄土真宗です。

 

 

僕の教師

念珠を直していると、いつもながらいろいろ見えてくるし教えられる。中の糸が必ずというほど(中には異なる場合もあるが)途中に入れる石の部分で切れる。今日のは実にはっきりと教えてくれる。

紫檀の玉部分には何事も以上は見られない。

けど、赤瑪瑙の位置にのみこういう状態なのだ。中糸の感じからは、結構長く使用されているのがわかる。もし・・・オール紫檀であったらもう3、4年は持ったかも知れない。

 

かと言って、この仕立てはないな・・・

機械編みかな・・・
たぶん混紡糸の機械編みなのだろう。 丈夫に作られているように見えるが、重力にさえ逆らう。 しなやかさがなく露玉の小口で折れるように切れている。

別格20番札所の念珠仕立て

何度も作らせていただいています。

四国別格の念珠を正絹頭の房で制作です。自分で作ることもできますが、紐房のほんの少しの材料がセットされているものでは、余りにも・・・

そんなわけで制作依頼をいただくのですが、以前より随分増えましたね。88番札所とつながれば108玉の本連が可能になるのに、そういう話は聞かないなぁ。