TON素挽きに凝る。。。

普段使う木玉もちょっと視点を変えるだけで、こんなにも表情を変えるの?と驚く。マイナス面ももちろんあるのだが、木本来の生気を感じれればいいなと思っていくつかの素材を完全素挽きで仕上げてみるとにした。

すると、表情はまるで別人になった。

お化粧しない素顔の君がいい・・・・

なんてずっと昔のCMではないが、素朴さと、なにより「木」なのだ。

木は生きている。生気があるものは生気を感じてもらわないと。

柘植素挽
上は通常の柘材、下が柘素挽材。
上が通常使われる鉄刀木。下が素挽。
上が通常使われる鉄刀木。下が素挽。

無患子

無患子、むくろじ、むくろじゅ、である。経典にも登場する場合は木患子と書く。

馴染みがないようでいて、実はあ~あれか!ということが多い。最近は正月に羽根突きはあまり見なくなったが、浅草の師走の行事には羽子板市がある。羽子板だけではゲームにならないだろう。羽根が必要になろう。その羽根の先についている重りがわりの黒い玉、あれがムクロジだ。

こんな数え歌をご存知だろうか。地方によって多少登場人物に変化はあるのだが・・・

いちじく にんじん さんしょに しいたけ
ごぼうに むくろじゅ ななくさ はつたけ
きゅうりに とうがん ♬

覚えているとおっしゃるお方は、人生の大先輩とお呼びしたくなるTONである。

硬い表皮をさらに剥いて中身を取り出せば、渋みの強い種子が詰まっている。渋みはサポニンのせいであり、石鹸の材料ともなる。へ~~である。TONも初めて知った。

案外身近にムクロジの木は生えている。上野のお山にも、深大寺のお寺にも結構大量に拾えるようだ。

そのせいではないだろうが、ムクロジの仏教では菩提樹のように徳の高い念珠の材料と見ている。そういうことを知っているのだろう。きっとね。

ムクロジュの実を持ち込まれお念珠に仕立てたいとされるお客様は多い。

 

お預かりのムクロジュ
お預かりのムクロジュ
こうやって玉を確認します。
こうやって玉を確認します。玉の大きさや割れなどを見ます。
中糸通し終了
中糸通し終了

あとは編み込んで房をつけて終了となる。

緑檀日蓮宗仮すげ3点

日蓮宗3点です。

日蓮宗緑檀尺二寸に琥珀親、つゆ。四天アメジスト
日蓮宗緑檀尺二寸に琥珀親、つゆ。四天アメジスト
日蓮宗緑檀尺二チェリー琥珀親、つゆ。四天アメジスト
日蓮宗緑檀尺二チェリー琥珀親、つゆ。四天アメジスト親玉も紫に見えますが琥珀です。
日蓮宗緑檀尺二茶水晶親、つゆ。四天ガーネット
日蓮宗緑檀尺二茶水晶親、つゆ。四天ガーネット

象牙天台宗

象牙の天台宗9寸

久しぶりに象牙の材料で天台宗の念珠を創らせていただいた。象牙はないないと風評があるが、そうでもない。ただ、特殊な形状の玉を製作となると困ってしまう程度。使い込んでいくたびに変化していくアイボリー色は何とも言えず良いものなのだが・・・

大平玉ももちろん製作可能。

象牙の天台宗9寸の接写

本緑檀の平玉

 

本緑檀
本緑檀の素挽です。
本緑檀の平ブレス念珠
接近して見ると表情があって面白い木です。

あえて素挽きにすることで存在感を増すのは、こうした香木だろうと思う。だって、白檀に表面処理はしないよね。沈香にニスを塗る人はいないでしょう。ならば緑檀だって同じこと。おかげで緑檀独特の香りがプンプンと香りだちする。

他の香木とは同じ場所に収納できないのがちょっとした悩み。

真珠ネックレス

真珠のネックレス
真珠のネックレスをお預かりしました。お母様の形見とか。
真珠の穴は小さいです。
やはり穴はネックレス用の穴ですね。
真珠の糸よりは太い糸が通せました。
なんとか中細の糸を通しました。
真珠ネックレスからのお直し
最終的に編み込んで房をつけて終了。

頂いたはいいけれどそのままになっていらっしゃる方は多いのだろうなと思います。

呼びかけに応じてくださる方が多くなったのかなぁ、それで、仕立て替えが最近多くなってきたのかも知れません・・・

トラ琥珀の片手への改装

お直しと言うか、改装になります。

腕輪のトラ琥珀を利用して片手を三連。

正絹紐が通るかどうかが問題でしたが、難なく制作できました。

最近はスムーズに進めるのは珍しい。本当に珍しい。本当に。

トラ琥珀

天竺菩提樹の腕輪二種

本翡翠仕立てのほうが尺三玉でもう一方が尺二玉。

以前は当たり前のように入荷できていたのに、玉の形まで選別していくとちょっと今は難しくなってしまいました。

でもこの翡翠、照りも、深度も深くてとても綺麗です。

勾玉二種

最近は、外人さんのお土産に創る機会が増えました。

その場で紐の色を選んでもらって、その場で編み込んで創るところがミソなのか。。。

いっぺんに複数個創るなんてのは茶飯事になってきました。

慌てるところだけど、慌てる心が滲みちゃいけないので、平常心平常心。