インドヒスイ(アベンチュリン)を入れて完成。
パロサントという香木
中南米原産のパロサントは、現地インディオには神の木と呼ばれる。
白檀が魔除けの木であるように、神々しい香りを持つパロサントも浄化の役目を持つようだ。
ちなみに白檀はインド政府の保護木になってしまい流通が限られるようになってしまったように、この木もワシントン条約の網にかかるようになり、入手が難しくなっている。
まぁまだ原産国の証明があれば可能のようだが、チップでの入荷のようだ。
以前、より好みできた時にチップではなく塊りでもらって、その材から玉を挽いてみたことがあった。
もったいないので、玉を抜いた残材を浄化用なら利用できそうと思い取っておいたのだが、久しぶりにも関わらず変わらず良い匂いがあたりを包み込んだ。
たしかに神々しい香り。
少しは、煩悩多きTONの身も浄化できたのだろうか・・・・
ブラックルチール片手念珠
入るときには入るもので・・・
ルチールの嵌入素材によって金になったり赤になったり緑になったり様々表情をもつルチールクォーツだが、チタンが嵌入すると黒色になる。
ブラックの綺麗なのと思っていたけれど、ブレスは流通しているが案外、正式な念珠としてのものは少ない。
というわけで、久々に入荷。
嵌入が多くてオニキスのようにも見えちゃうのだが、近づいてみれば面白い表情をしているのが分かる。
これこのとおり。
改めてみると・・・
あれ?かわいい・・・
だいぶ手にしていたふくろう彫りの腕輪だけれど、年数が経って彫りに丸みが出てきたのか、白黒がはっきりしてきたのか・・・
そういうことって結構ある。
持ち主の何かが念珠に現れるかのように顕現する。
だから念珠なのだけどね。
ありゃりゃ・・・
急に忙しくなってきちゃった・・・・
屋久杉土埋木
屋久杉の仏壇は江戸仏壇として随分販売してきた。
黒檀や紫檀よりも欅(ケヤキ)や桑、屋久杉がTONとしては好きな材で、とくに屋久杉の明るさは群を抜いて仏間そのものも明るくするので、つい勧めたくなってしまうのだ。
硬い唐木に屋久杉を組み込んだ仏壇は、我が家用としても使いたいと思っている。
屋久杉の伐採が禁止になって何十年経つだろう。
無垢の屋久杉の材から張り板にして使用するような時代になってきて、仏壇業界も随分と変化している。
念珠の玉としては意外に多少の価格の変化はあるにせよ、入手困難の知らせはまだ受けていない。僅かな端材でもあればなんとかなることゆえの安堵なのかもしれない。
仏具業界内での屋久杉の流通はさほど変化はないのだがルートが違うとランクがきちんと決められて表示されていることを知った。
数年前に目にしていたのだが、業界は違うし屋久杉のことなら30年前から気に入って勉強してきたのだから気には止めなかった。
だけれど、土埋木という表記ゆえについ入手してしまった。
20玉の片手に使用するほどの大きさだ。
木の香りも重みも油が多いと見えて異なる。
このカラーは始めてかな。
昔、「なんの影響も見られませんよ」と言われていた老山白檀が、あっという間にぐいぐい高騰し、かつ入手困難になるとは夢にだに思わなかったことを考えたら、国内産でも希少種の材料には、想いを寄せておかないといけないなと思うTONなのであります。
屋久島に行きたくなってきたよ~~~。
オーダー二点
日蓮宗屋久杉尺2寸
黒柿尺2寸
四国36不動胸飾製作中
二本の糸穴に対しての中間玉はこのサイズがせいぜい。
水晶を軸(共通)にして、胸側からインドヒスイ、本ヒスイ、水晶と入れてみた。
すべてインドヒスイでもいいような気もするし・・・
どうかなぁ・・・
(片側だけ通してみた)
ヘッド周り。
左の方の医師は、白っぽく見えてしまうけれど薄緑の本ヒスイ。
胸飾はこれだけ大きいのだから、いちいち金具をとったり付けたりする手間なくすっぽりかぶることができる。
と言うことは、首裏の金具は必要ないと思うが、通し紐の結び目が隠しようがないことに気づく。さてまた考えるか。
やっぱり念珠は・・・
よくお直しで持ち込まれる。
もちろん同じお客様というわけではない。
おばあさまがお嫁に来られた時の花嫁道具の一つとして、とか、お婆さんが使っておられたのを頂いたのでとか、親子三代で使っているのでとかとにかく共通して言えることは、とにかく古いお念珠だということだろう。
だからというのではないが、最近の安価(もしくは安直)に作られる念珠と比較しても小さいし要は立派に見えないから大したものではないのだろうと値踏みしてしまうことが多いだろう。
玉の一個一個も不揃いだし・・・
これこのとおりなのだ。
けど、捨ててしまう前にちょっと想像してみてほしい。
おばあちゃんのお母さんの時代からなんていう話も聞くということ。
少なくとも大正時代、いや明治に遡れる時代に、水晶と珊瑚を使用した念珠を持っていらっしゃったということ。
その時代に水晶の磨きだしなんて手でろくろを回して作るしかないだろうということ。
そんな手間のかかる玉を180個もつないで作るわけで当時、安かろうはずはない。
また、婚礼祝いなのかもしれない。
なにか特別な思いを込めて手に入れたのだろうことぐらい察知できるというものだ。
そんな物語が伝えられていたのなら、TONもぜひ聞きたいと思う。
今回は仏壇の中にしまわれていたからと持ち込まれた念珠だったけど、手を加えればこんなに冴えるものなのだ。
緑色のはもともと付いていた房。
親から子へ、子から孫へ、孫からひ孫へ・・・代々、親心とともに次の代へ伝えてもらいたい。
念珠作りとしては、ついぞそんな気持ちにさせられる。
ルチールのちょっとアップランクのブレス念珠
大切なお客様からご依頼をいただいていた一生持てるルチールクォーツの念珠をやっと見つけました。
ルチールは母岩と嵌入しているルチールの程度のちょっとした差によって天地の開きが出てしまいますゆえ、気をつけたいところです。
結構いい加減な玉も巷には散見されます。
左下からNO1、NO2、NO3、NO4、NO5です。
NO1
金ルチル8mm玉を使用してオーソドックスだけど水晶そのものがピカイチですね。
NO2
金ルチル10mm玉
NO3
こちらも金ルチル10mm玉ですが、NO2よりちょっとくもりがありますね。
NO4
14mm玉と大きいのにくもりなしです。
NO5
12mm玉のレッドルチルです。
今のところの候補なのですが、もっていただく方が青年なので12mm以上大きいのは・・・?
そう考えるとNO1がふさわしいのかなぁ・・・