さぁ、どっち

さぁ、、、どっち。

沈香木。

わからないですね。見ただけじゃ。

答えは、右です。

左はシャム柿(木肌がそっくりです)。ここに通信販売の怖さが出てきます。

TONは絶対ネットでは買いません。
(念珠堂では買うでしょうが・・・(^O^)ネ )

沈香や伽羅にはほんとうに微妙な香りの差異があります。
ただ、名目沈香ならなんでも良いのならば別ですが・・・

いくつか取り寄せて調べたことがありましたが、残念ながら沈香とは言えない代物でした。

よほど信用のある店で買われるか、
できれば手に取ってお買い上げいただいたほうが安心です。

是々非々

爆裂水晶といいます。

もうずいぶん前になるが、「面白い玉が入りましたよ」と玉屋さんが変わった玉を見せてくれた。

水晶を加工して急激な温度差によって起きる細かいクラックが入っているので乱反射が起きて不思議な表情を持つと聞いた。

クラックと聞いて即刻入荷はやめた。

最近巷ではよく目にする。

でも扱わない。

水晶表面に金メッキ、銀メッキ、プラチナメッキを施した玉もある。
使用していけば表面の磨耗によって、メッキの剥がれは起きるだろう。
が、見てくれの問題だけで致命的な故障にはならない。

けれど、内部のクラックは、それそのものが割れるのだ。白い白濁は実際に玉の内部では細かく割れているということなのだから。

面白い表情の念珠が作れるかも知れない。
けれど、致命傷を持った玉を使う気にはどうしてもなれないTONなのです。

切れない糸

「氷壁」とい小説をご存知だろうか。

井上靖の長編小説で1956年2月24日から1957年8月22日まで「朝日新聞」に連載された。
映画化もされTONは親に連れられて見に行ったことを記憶する。

前穂高東壁の冬季初登頂の途中ナイロンザイルの切断事故によって山行の相棒を失うという筋書きなのだが、ナイロンザイルが切れるなんてありえないと論争を呼んだことだけは子供心に焼き付いている。子供のことでその後どうなったのか知りよしもなかった。
こんな時でもなければと思い調べてみることにした。

氷壁のモデルは実在した。
それは昭和30年に発生した。
1月2日、日本の代表的アルピニスト石岡繁雄氏の実弟・若山五朗氏が、鈴鹿市に本拠を置く岩稜会の三人のパ-ティで厳冬期のアルプス前穂高岳東壁を登攀中、数10センチ滑落。
麻ザイルより数倍強いとされて登山界に急速に普及しつつあったナイロンザイルの、予想だにせぬ切断によりそのまま堕死した。

石岡繁雄氏のHP
http://www.geocities.jp/shigeoishioka/トップページにナイロンザイルが切れる瞬間の映像があった。

製品安全センターの論文
http://www.nite.go.jp/data/000055707.pdf

いろいろ検証されている。

なるほど・・・熱剪断という現象がナイロン系など人工糸には生じるということを頭においておかなといけないことが理解できる。

念珠の通し糸には
数珠を繰る時の剪断値がどれほどのものか、在家の法力ではない。修行僧の貯めて貯めて貯め込んだ気を一気に解放するときの一瞬のひと摺である。そのとき1.5mmの中糸にどれほどの応力が集中するのだろうか。剪断値はどれほどのものだろうか。実験データのないことが残念である。

回峰行や修験などで使用していただく糸を物色してない頭を悩ませている。

ナイロンの強化糸もこの通り…となれば

で、ようやく見つけたのが、この糸というより編み糸。
どんなものだろうか・・・

シトリンのブレス

最近は素材の稀少性や合理化のためもあって、思ったような弾が手に入らなくなりつつあり、たまの形状まで口を出したがるTONにとってひたすら我慢の子を強いられることが多いのであります。

みかん玉も以前は結構幅広く扱えたのですが、カルセドニーが消え、黄水晶が消え、あれが消え、これが消えしてなんだか寂しい状況が続きます。

ということでなんとかかき集めてみたところ、こんなものが一連だけ制作できました。
が、もう玉が入りません。ガク・・・・・・モゥゥゥゥゥ・・・・・・・

直しもいろいろです

使われないネックレスもよく持ち込まれます。

玉穴が問題なので、いの一番に玉穴を確認します。


切り立っているので中ゴムの寿命はあまり持たないと思いますが・・・・。
ネックレス用でも面取りされているものももちろんあるのですが・・・・。

で、

こうなりました。完成してしまいますとわからないですね。

トルマリン片手念珠完成です。

ボサから下に、玉をずっと通してきた同じ糸を使用して作る。
下がりを別誂いして取り付けるのであれば実に簡単なのですが、どうもしっくりきません。
ゆえに同じ糸を利用して下がりまでもってこようというのがこの作品のミソです。

ただでさえ玉穴の小さいトルマリンの玉に、糸をさらに足して編込めば自ずと太くなるわけで、ますます通しにくくなります。

ちょっとめんどくさい作業なれど、、、反面楽しくもあります。

いいですねぇ

何十年前の玉かは定かではないのですが、ろくろで丸めた玉なのでしょう。
もちろん玉穴も手加工だし。

だから一玉一玉個性がみんな違います。

穴の大きさも違うので、糸通しができない玉もあって、穴に手を加えて行かざるを得ませんでした。

玉穴には糸を通すのにちょっとコツがいります。

けれど、温もりを感じるという上では右に出るものがないですね。

水晶天台玉での腕輪

天台玉での腕輪を最近よくお買い上げくださいます。

以前はこれみよがしに大平玉を使ったりしてみたのですが・・・

玉の価格が下がった事もあって好きな方のニッチな念珠という感触だったものが、
そうではなくなってしまった感すらあります。

最近、玉の値段がとても変動しているので、また高騰するかもしれないですが、今のところは大平玉でも2万円以内に抑えられています(以前は倍しましたから・・・)。

天台8寸の水晶玉で制作。親と二天はオニキスです。

三連並べると大きさがわかります。
左から8寸、9寸、大平玉。

腕につけるとなおわかりますね。

う~~~ん。壮観です。