

特注での製作、試験的に創った念珠などなど。


ムーンストーンの中でもロイヤルムーンストーンです。
さらに手に入りづらい平玉を使用しました。

27玉の片手念珠を製作するのに必要な玉の大きさは、概ね主玉が10mm、親玉で14mmが必要となります。
通常、天竺菩提樹・・・と言うか、実玉の場合、種子を除いた殻部分を使うわけです。
ただ、殆どの実玉は、種子はそのまま残していることが多いので、ピーナッツのように美味しい中身は虫の大好物。
虫食いの要因になりやすいのです。
「虫食いが進むと、珠の中が中空になるから念珠を擦る音がよくなる」なんてことが昔はしたり顔で言われたものです。実際そういう側面もあるのです・・・が、現代人はなかなかそういう話では納得してくれませんし、したいとも思いません。
そこで防虫加工した玉が流通するようになるのですが、薬で防虫したものは使用したくありません。そこで通常、うちで防虫加工と言った場合は、玉の穴部分に糸通しのための中空のピンを差し込んだものを一玉一玉差し込んで加工したものを差します。
さらに上級な処理の場合は、っていうことで、この天竺菩提樹のように殻の部分だけを材料にして玉に磨るという方法が考えられるわけです。
解りやすく言えば、クルミを想像してください。
念珠に使う材料はその皮部分のようなものです。
あの殻の部分から玉を抜く。
と言うのは簡単ですが、とてつもなく不可能に近い作業なのです。
なぜなら・・・
10(14)mmの厚みの殻が必要であるからです。
クルミの殻なんていったい何ミリあるでしょう・・・
と言うことは、肉厚があり、きめが細かく、照りが良く、色合いが爽やか、そしてとてつもなく大きな実を厳選して製作するのです。
それを何十玉と均一なもので揃えるのですから、いかに大変かと言うことなのです。
で、出来上がったのがこの天竺菩提樹の片手念珠です。
一見しただけではわかりませんよね。
手で持っていただければ、中空の天竺菩提樹より玉が小さくとも、ずっしり重いことに気づくはずです。
念珠はおもしろい・・・
ちょっと結び部分物が足りなかったので、もう一結び付け加えることにしました。
少し豪華に見えますね。
これでほぐれの防止も兼ねるので、より組み紐部分が強くなります。
一石二鳥。

始めに付いていた房と比べると全体が引き締まりました。
華籠結び最期の段階。

12mm玉で調製。
青トラメの強さには心が惹かれる。


最近は、男女の別なく、特大の玉に魅せられる方が多いように見受けられる。
この写真の玉とて本来、男性用の22玉に使用する12mm玉強の大玉のルチールを使用して仕立てている。
石の表情が気になりだすと、小さい玉では飽き足らなくなるのかもしれない。
なんたって、大きい石は奥行きを感じさせてくれ、よくよく覗き込んでいるとその中に小宇宙を発見するからだ。
そこに吸い込まれんばかりの得も言われぬ深みを感じる。
何億年と地球の息吹とともに地下深く僅かづつ僅かづつ成長してきた石が今!自分の腕にある。
というのは、ちょっと視点を変えて考えてみるとなんとも不可思議な事実であり、なんと千載一遇の出会いであろうかと、思えてしまうのは僕だけだろうか。
天然オパールと茶水晶
主玉は水晶切子の筒型なのです。

日蓮宗から真言宗へ

ここから必要な玉を抜いて、親玉(日蓮宗は大きいので)と、つゆ玉(形が違うので)を交換して、五色紐に赤中糸に仕立てる。


とこうなるのです。