正式ではないのですが、限りなく宗派の形を踏襲しています。
特注での製作、試験的に創った念珠などなど。
正式ではないのですが、限りなく宗派の形を踏襲しています。
天竺の浄土宗念珠。
古式の糸で編んだ菊房。
親玉に家紋彫り(いずれ剥げ落ちる色はささない影彫りです)
ずいぶん凝りましたね。
でももっと凝っている部分があるのです。
実は隠れたところ、素材そのものにすごい秘密があるのです(隠れているから秘密なのって?)。
天竺菩提樹の特徴の一つですがあまり話さなかったことがあります。
それは、虫が食いやすいこと。
それどころか、始めから虫入りの場合が多かったことです。
なぜならば、天竺菩提樹は菩提樹の種なのです。
ということは殻の中にはおいしい種子があるのです。
虫はその中身を好んで食べます。
しかし、この玉には、実は種子がないのです。
種子がない。そんな種があるかしら?って。
実はあるのです。
何故ならば、殻のみでできているからなのです。
種子を取り除いたのではなく、ちょっと手に入らないほど大きい玉の殻部分を一玉一玉削り、玉にしたのです。見えないところで実は手間がかかっている希少品なのです。
もちろん木製品ですから、防虫香程度は必要ですが、始めから虫を飼っている玉ではないので安心です。
マインドブレスの18金仕立て、もともと念珠堂のオリジナルなのに久しぶりに作りました。
このスタイルは、もう17年以上前に考案して商標をとったのですから。
今はどこでも見られる姿ですけどね・・・
金の価格が暴騰してしまったから、もともとの価格ではとても作れなくなって、意気消沈してしまっていたためです。
でも、やはりいいなあ。
これは日蓮宗の一流派である本門仏立宗の念珠。
通常の日蓮宗と異なって、独特の房を用いる。
松房と呼んでいいのか多少迷う。
切房用の太い糸で軸編をしていき、その先は留めをして、きれいにほぐし終了する。
房のスタイルはなで肩が特徴だ。
糸を足しているだけなので、房をひっくり返しても・・・
何もない。
ちなみに通常の松房の場合は、付け房にしても、製作房にしても・・・
ひっくり返せばこうなる。
スタイルから言えば碇型の肩をもつ。
これこの通り。
最近は、ご多分にもれず我が仏壇業界も海外製にたよるようになって久しい。
仏壇の完成品はもとより様々存在する。
海外製が全て悪い訳ではないのだけれど、こういうことをするんだよなあ・・・
これは念珠の房の取り付け部分。
日本の職人なら絶対しないボンド付けをしている。
後先を考えない。
これでは房は壊すしかない。
房は決して高いものではないけれど、こういうことっていやなんだ。
西国観音霊場でいただける玉(梅)には本尊の梵字が彫られている。
この玉をもとに念珠を仕立てて。ということで持ち込まれました。
男性でしたので、玉は小さいけれど、それらしく製作します。
今度は、男性巡礼者のために、大玉も用意して欲しいものですね。
同じ彫玉あるかな・・・
16~7mmある菩提樹で製作。
星月でしょ。
虎眼菩提樹でしょ。
龍眼菩提樹でしょ。
いろいろ取り混ぜていますし、
原実と磨きと両方見られるというのもミソですね。
もともとあるミックス菩提樹との比較はこうですよ。
念珠の房には、形状的な違いでおおまかに梵天房、松房、頭房(かしらふさ)がある。
松房や頭房に見られる糸の束が豪華さを装い、古くは装束念珠にのみ用いられてきた。
その糸の使い方に二通りの方法がある。
一つは撚房(よりぶさ)であり、今一つが切房(きりぶさ)である。
切房は、房先の糸を切って長さ調整する。
糸はその点しなやかな手触りを持つ。
反面、糸を切るためにどうしても切り口から撚った糸がほどけてしまう難点がある。
切った先からほどけているのがご理解いただけると思う。
ご参考まで以下に撚房をお載せさせていただいた。
こちらも十何年も使用した房である。
けれど糸先がループ上になっているため解けてしまう見苦しさは見られない。
切房のしなやかな手触りが良いか
多少硬さは残るけれど、丈夫な撚房が良いかは好みの問題と思う。