本社神輿の出ない朝

不心得者のおかげで今年は本社神輿が出ない。
いつもなら、早朝から町は熱気に包まれるのに、
日常と全く変わらない静かな町の姿に、異常さを感じる。

日常どころか、三社の宮出しの朝を知っているものは、
人ごみを避けて朝のお参りを避けるから、

いつも以上に参道も境内も閑散としていた。

仲見世。

境内もガーラガラ

提灯は引き揚げられ、柱にもフェルトが巻かれていた。
宝蔵門の様子。

本堂内も日常と変わらず・・・むしろいつもより少ないくらいだ。

浅草神社もガラガラ。

神様も久しぶりに骨休めかな。

江戸囃子

ついうかれてしまうこのリズム・・・

仕事にならないよ・・・

雷門前はいつもどおり

お店の前もこれこのとおり。

こころ使い

ほんの些細なことなのだけれど、
本人も思いの外にあることなのかもしれないけれど、

心を和まされることってあるよね。


お直しのために送ってこられたお品に、
プチプチでガードしていた。
その止めのシールに思わず微笑んでしまった。

対面販売なら、あなたの顔を見ることができる。
どんなことが好きなのか、どんなことが嫌いなのか。
どういう表情をされるのか、どういう言葉を返されるのか・・・

一つ一つが宝物。
けれど、お荷物として出してしまうと、
もうお荷物は一人歩きしてしまう。

だから、大事。大事。

そんな店でありたい。

本番

いよいよ始動。

拍子木のカチンカチンの音は、どうして
早く来い、早く来いと聞こえてしまうんだろう・・・か。

夜に浮かぶ・・・

帰り道、雷門前を歩くと、
ほのかな提灯の灯に心が和む。

祭りの弓張り提灯に火が入ったんだ・・・
昔の人は、この灯にさぞや安心をいただいたのだろう。

現代は、不夜城の如き都会の明かりの中なれど、
機械的な蛍光灯の明かりや人の心を惑わすネオンの煌めきに疲れて
ほのかな和の灯に、癒しをいただくのかな。

よく見ると、我が店の名もちゃあんとある。

今朝、工事していたっけ・・・

浅草にいるんだ・・・

何となくホッとした。