優柔不断

本日、土曜日なれど…
どうしても聞きたい講演があって
時間ギリギリまで、迷いあぐねていた。

講演場所が曳舟と浅草から、それほど遠くない距離での開催と言うことが
天の思し召しと、むしろ心に動揺を与えた。

講演の前置きは全てパスし、コアとなる講演だけを目標に的を絞り、到着時間を計算して自転車ですっ飛ばすことにした。
それ行けとばかりに飛び出し、
ママチャリのタイヤはゴーゴー音を立て、ハンドルをぶるぶる震わせて15分。
目的の、墨田生涯教育センターには数分遅れで到着。

汗だくになりながら、入室すると、目当ての講演はさあこれからというところ。
何とか間に合った。

帰り、6時を少しまわっただけなのに、
秋の夕暮れは、文字通りつるべ落としの如し。
あっという間に日は隠れた。

白髭橋を渡るとき、東京の夕暮れにも哀愁を感じさせる光景。

写真からは伝わらないが、
実は、プルプル震えていた。怖くて。

吾妻橋、駒形橋、厩橋…の夕暮れは何のことはないのに、
ここでカメラを構え、画像をサーバーに送る間、
どうしたものか、ゾクゾク背筋が寒くなって
橋を渡るのも躊躇した。

蚤の心臓だね。まるで。

そういえば、その昔ここはすでに江戸市中ではなかったのだ。
などと、どうしようもないことを考えながら
不気味に波立つ川面から左に見ながら無事通過。

一番星見ーつけたっと。

浅草の空

今度は血風11号。
少し生暖かいし、雲はモクモク凄い形相をしているし。

雲の層は恐いくらい。
雲の流れは早い。

菱の実菩提

これは珍品。
菱の実菩提樹。

忍者の撒き菱に使ったとか
本当かなあ…
まさしくいばらの冠のよう…

異体同心 ぼくが仕事を始めた頃

最近、2社から取材を受けた。

一社は業界誌、もう一社はメジャー誌
今までも、媒体は様々だったけれど、
何度か取材していただいてきた。

おもしろいことに、質問は、だいたい同じ内容
そして、同じリアクションになることが多かった。

今でこそ歳相応の顔になったけれど、
30代や40代の頃は、業界的には、歳が若かった。
(もともと若く見られがちではあるのだが・・・)
それが責任者をやっているのだから、
仏壇屋の跡継ぎと思われてもしょうがない。
見るからに極楽とんぼだったことは言うまでもないが…

「代々こういうご商売をされてきたのですか?」
だいたい、この質問から入る。

僕が元エンジニアであり、仕事に誇りもあったし、
心から愛していた。
反面、絶対やりたくなかったのが商人だったと話すと
ほぼ、身を乗り出してこられた。

なんで畑違いの業界で起業したのか?
しかも70軒も群雄割拠している浅草に。

十中八九そんな質問になる。

「僕が学生時代からの親友を自殺で失って、
それまでの価値観が音を立てて崩れちゃったんですよ。
そのときが人生を見直すきっかけになった」

と応えると、同情はできるけど、
仕事を替える理由にはならないのでは?
とでも言いたそうな…
何ともいえぬ空気が、その場を漂う。
キョトンとしながらも、何となく納得してくれる。
そんなものかなと言う顔に変わる。

そんなバかもいるのかと思ったのかもしれないし
あくまで取材だと割り切っちゃうのかもしれない。
それとも、そんな方程式を誰もが心に持っているのかもしれない。

でも事実、自分でも不思議なのだけれど
本当にそう思っていまったのだから仕方ない…

理想の足が外れたとき、人はどう対処するのだろう
どう思い、どう動くのだろうか。
興味がある。

当時、妻や子供への責任が伴っていたら、
たぶんこの仕事への縁は生まれなかっただろう。
あらゆる縁が重なり合って今に至る縁が生まれた。

死ぬほどの心の痛みを持ちながら、
相談に乗ってやれなかったトラウマは、
ある時期まで、この仕事への原動力になっていたと言える。

電キチ

新交通システムの日暮里ー舎人線
暫く見ない間に、すでに、全線完成していた。

各駅舎の工事が急ピッチにすすんでいるようで
買い物に行っているドイトあたりにも駅が出来上がり
車を使用しなくても来れるゾと内心喜んでいた。

橋梁部分が、なかなかのスポットだと思う。

センターピアのすっきりした橋脚で
交通の邪魔にならない。

新たな路線完成間近に、
つい、電キチ(または「鉄」ともいう)の血が騒いでしまった。

僕のジンクス

夕方、懐かしいお顔に…
というより「頭」に再会した。

ツルンとしたこの頭は、
あ!やっぱり。

有名な大寺院の住職なのだが、
仲間の待ち合わせに時々当店を利用される。

つい最近も暫くお逢いしていないなあ・・・
などと考えていたばかりだから
お!と息を呑んだ。

逢いたいなあと思うと、
決まって判で押したように出会わせてくれる。
自分で驚くくらいだから、たいした予知能力でもないのだが。
ぼくとしてのジンクスなのだ。

けれど、思い続けていると、
本当によくよく出会わせてもらえるだ。

こんどは、誰を思い続けよう。
(あ!打算ではだめなんだった…)

向学心

念珠直しは、僕にとって格好のアイデアの素となる。

人が変われば、考え方も変わる。
作り方も、手順も、玉の選びも。

感心したり、畏れ入ったり、
「人の振り見て…」も、けっこう多いが、それはそれで
次に作るときの肥しになる。
経験値は唯一の財産なんだ。

取引先の営業マンに、
若いけど宝石の鑑定士の資格を持つ者がいる。
アメリカまで学びに行っていた。

「いいね、基礎ができているから」
と投げかけると、
「経験にはかないませんよ」
ときた。

そうね。経験だけは人一倍してきたけどね。
とは思いつつも…
学生に今一度戻れたらなとの思いを、
本音のところには、消えることなく温存しているのだ。