燐寸倶楽部ブース

燐寸倶楽部のブース
明治期からの古式ゆかしきデザインが2000種類以上というから
たいした資産であると思う。

近代の文化史が詰まっている感じだ。


石井さんこっちむいてよ。

お気に入りだす

ストラップじゃないのだけれど…
気に入ってしまった、チベット数珠に使用するパジュラと金剛鈴の飾り紐
なかなか、いいでしょ。
Mさんに感謝。

チベットの空気

久しぶりのMさん夕方にご来店。
この方がいらっしゃるととたんに
空気が、チベットになる。

それもそのはず古派の正統な伝承者。
日本人では彼のみではないだろうか。

いつも忙しそう。

久しぶりにラサに行ってきたといって
ドーンと写真帳を渡された。

なかなかなじみのないチベットのイメージ作りにと
M氏自ら、バザールを中心にそれこそ何十枚と撮り、
分厚い写真帳をわざわざ作ってきてくれたのだ。

行ったこともないはずなのに、その風景には懐かしさを感じる。

すっかり話しに弾みがかかり、
閉店時間を2時間もオーバーして興じてしまった。


おー。人のほねまで数珠にする。
高僧のもので、何代もかけてつくるのだそうだ。
ちっともおどろおどろしさはない。

開眼供養

久々に、お客様の代わりに仏像の開眼をしてもらいに
浅草寺に足を伸ばした。

門前にありながら、境内の掃除会に顔を出さなくなったら
とんと足が遠のいていた。

朝の勤行、特に冬場は、声明から始まり、般若心経が終るまで
なかなかの夢心地。きもちのよい時間なのだが、
せわしくしているせいか、本堂に入るのは、随分とご無沙汰のような気がする。

堂内は、いつもに増して、外人客で混んでいる。

昼間の時間帯は、さらに久しぶり。

本堂の受付で開眼をお願いし

内陣に入る。
三拝し、すごすごと末席に…といっても畳ゆえ、末畳につく。
本来、僕は開眼のご依頼は、おおかたお断りしている。

仏縁の立会いに、第三者がしゃしゃり出ることはしない。
今回は、ご依頼いただいたお客様が、病気で、身動きが取れないことを聞き
ならばと、お引き受けさせていただいた、例外なのだ。

例外だけれど、いい経験をさせていただいたと感謝している。

よく見ると、導師をしてくださっているお坊さんは
息子の保育園の同級生のおじいちゃん。
お寺のNO2なのだとか。

このことも報告してあげなくちゃとばかりに
パチリ。

式のあとで、「内陣は撮っちゃダメ」と注意されたが

これも病気で来れないお客様に
「こんなだったですよ」と、お見せしたいがための
行為なのだから、観音様も許してくれるだろう。

長~~いおつきあい

昨日は、長ーーいお付き合いをしたいなあと
打算を含めた願望を書いたが
今日は、今までの長ーーーいお付き合いしてくださっている
お客様のこと。

いまでこそ個人情報保護法で一から万事であるけれど
昔はのんびりしたものだった。

お店には、芳名録を置き
とにかくご来店くださったら
買ってくださった、下さらないは
まったく頭になく、ご記帳いただいた。

また、お客様のほうから、「あら書いちゃおうかなあ」
なんて、足跡を残したがる方も多かった。

「○○市○○町○番地 電話番号 血液型 星座・・・」
コメント「またきま~~す」

なんて、信じられないほどの、おうようさである。
のんびりした時代だった。

そこにまた、次のお客様がコメントを書いていく。
なんてことも往々にしてあった。

まさしく紙媒体の掲示板状態である。
これこそお客様の生の声である。

その声に聞き従ってきたら、今の店になっていた。

だから、お客様の声は、聞き逃せない。
うちの継続の鍵なのだ。

芳名録に、いたずら書きをしていった、
やんちゃな子供たちが、
今度は我が子を連れて、ご来店されるようになったのだから、

どうりで、白髪が増えたと思った。

長ーーーいおつきあい

仏壇を置かない仏壇屋のためか、
一見、何屋かわからないのだろう。

とにかく、いろんな世代のお客さまが、いらしてくださる。
洋の東西も問わない。

商品を自分から勧めたことは、一度もない。
だから、こだわることもなく自由に話ができる。
お話させていただいていて、
各世代、それぞれにおもしろい。

今日は、見るからに普通の小6の男の子。

しかし、とにかくよく知っている
侮れない。

はじめに目に付いたのが、
頭は像で、体は人の仏像二体が抱擁している姿の聖天さま。
次々に仏像を指差しながら、感動にむせている。

あ!歓喜天(聖天)だ。
あ!吉祥天だ。
あ!五大明王だ。
あ!四天王だ。
あ!文殊菩薩だ。
あ!あ!あ!・・・
感動の山を築いた。

一応見て回ると、
今度は、質問の嵐。

聞くわ、聞くわ・・・
機関銃のようだ。
いつ弾を仕込んでいるんじゃい。

お釈迦様はいつの人ですか?
本当に生きていたんですか?
何で痩せてるんですか?
厨子に入れないといけないんですか?
厨子はどんなのがいいんですか?
1000円で買えますか?
???・・・・

最後は、お母さんに阻まれて
ドクターストップと相成った。
そう、僕がダウン寸前だったから。

ブレーキを掛けてくれなかったら
明日の朝まで質問が続いたことだろう。

将来はお坊さんになるのが夢なんだって。

またおいで。
お坊さんになって蜜月関係で
タック組もうね。

地震がきたらどうするの?何処に逃げたらいいんだい

今日は防災の日。
ラジオでは、とにかく繰り返し訓練の放送を流している。
いやでも、阪神の記憶が
横網町の震災記念館が思い起こされる。
自動車で、半日都内を移動していたが、
おかげで少なからず緊張感を与えてくれた。

もし・・・
ここで・・・
と考え考えハンドルを握っていたし、
目に飛び込む風景も、「どうなるかな」
などと、勝手にシュミレーションしてみたりしていた。

まず、助からない。
十中八九つぶれちゃう。ハリネズミになっちゃう。
そんな建物の脇を走り、
最後に、図書館に目的の本を探しに寄った。

改めて見上げると、背筋が凍った。
開放感に満ちた、
サナトリウムのような、総ガラス張りのつくり。

見た目には、実に美しいつくりに見える。
けれど・・・
もし・・・

大震災となったとき、
「公共施設」であるはずのこの建物は、
どうなっているのだろう。

バラバラと子供を含めた利用者の頭上に、
砕けたガラスが降り注ぐことは、ないのだろうか。

「防災都市」を標榜するべく訓練をする傍らで、
今なお、デザイン優先のビル群が乱立している事実は
どう解釈したらいいのだろう。

蓮ちゃんその後の後

蓮ちゃんは、小さくなったけれど元気満タン

赤んぼメダカが、こんなに大きくなりました。
まるまる太ってこちらも、元気元気です。

いつのまにか産まれちゃってました。
見えるかなあ。
親に食べられないように別けないといけないというのだけれど
別けようがないのです。
さて、どうしようか。

福岡の事故におもう

昨日まで部屋の中を3人の幼子が駆け回り
「うるさいわよ」といいたくなるほど、
活気のある我が家であったことは、
想像に難くない。

それが一晩で全ての子を失う親の心情とは…
いかばかりであろうかは、
想像を絶する苦悩であろうことは、
胸中を考えると、悲しみに破裂する。

しばらくぶりで、「朝ズバ」をつけながら
メールチェックのをしていると、

福岡で起きた3名の幼子の命を奪った、
むごたらしい事故の詳細を報道していた。

さらに、当事者であるご両親が、
中継でコメントをされていた。

家族5名を載せた車は、14m下の海中にダイブした。
バックミラー越しに、泥酔者の車が猛スピードで、
突っ込む瞬間から、衝撃でガードレールを突き破り、
海面に激突する瞬間まで
運転していた父は、はっきりと覚えている。

海中に沈む車内に残されていたわが子を救おうと
4度も海中に潜り、母は救出しようと試みたという。

今にも力尽きようとする夫と自分とに
「しっかりするのよ」と声を張り上げながら、
傷だらけの作業は続いたという。

説明をしながらも、涙を飲み込んでいることは
明らかに伝わってくる。
モニター越しに聞きながら、胸が詰まる。

最後まで、泣き言ひとつ、
泥酔していた暴走犯への恨みを言うでもなく、

ただ、全国の視聴者に向かって
「励ましてくれて、ありがとうございました」の声は、
むしろ、胸に突き刺さった。