浅草のそら
浅草のそら
浅草のそら
浅草のそら
蟻の町のマリア
浅草界隈は住んでみるとえっ!と驚くことの多い町だ。
浜っ子を生涯捨てる気はないTONとしては、この町に迎合する気はさらさらないのだが、ふと懐かしい横浜の子供の頃の空気感が漂うときがある。野毛のドヤ街、馬車道から伊勢佐木町へのごちゃごちゃ感、吉浜町あたりのだるま船の溜まり場、水上生活者感・・・いまだにここ浅草で懐かしくて立ち止まり振り向いてしまう一瞬すらある。そんなことがここを離れられなくなってしまった一因なのかもしれない。
もう横浜では感じられない空気、見当たらない光景。
蟻の町と聞いてピンと来る人は地元の人でも少なくなってしまった。
浅草、下谷地区合わせて約350ヶ寺の寺がひしめき合っている。関東大震災や先の大戦で引っ越してしまった寺院も多いが、各宗派の坩堝となっているのは事実だ。おまけに10万人の遺骨を預かる東京慰霊堂がお隣の墨田区にはある。新宗教も軒を連ねる。まさに宗教、慰霊の群雄割拠の地なのだ。
以前、「蟻の町」不思議を響かせるその名を聞いて何処のありやとあちこち探し回ったことがあった。なんのことはない灯台下暗し、毎朝早朝に走り回っていた隅田川沿いのコース上だった。戦争被災者など廃品回収の人々の部落とでもいうバタヤ部落。バタヤという言葉も死語の部類か。。。
そんな彼らが肩を寄せ合って住んでいたコロニーの一つが蟻の町だ。
その部落に単身飛び込み神様の愛を実践し若くして昇天された清い命もあった。
そんな浅草も知っておいてほしいなぁ。。。