ラベンダー水晶

藤色の上品なラベンダー水晶。京都的に言えば藤雲石(正式な石名ではありません)

ラベンダー水晶というのも造語ですが・・・

細房の多色房をつけてみました。


ずっと仮仕立のままにしていたので、お正月用に時間の合間に製作しました。

紅水晶に珊瑚

紅水晶に深海珊瑚を四天、親玉のみに。

露まで使うと重々しくなるのを避ける意味から6天として使用します。


可愛いですよね。

なかなか

インドヒスイではありません。

ビルマヒスイです。
なかなかお目にかかれない色でしょ。

今は手に入らない色あい。
年々天然ものは、難しくなる一方です。

青い目の阿弥陀さま

TONが作業をしているすぐ脇には試作品を兼ねた仏像が並んでいる。
残念ながら売り物にならないものも含まれているので値段をつけていない。

が、そういうものに限って販売していないのと聞かれてくる。

作業に没頭していると、視線を背中に感じる。

ちらと見るとTONを覆い尽くすような大男がジイーーーーと仏像の棚を見つめている。

どうやら外人さんのようだ。

視線から察するに
弥勒菩薩をお気に召したようだった。

しばらく沈黙。

静かな空気。

「これいくらですか?」

案の定、的中。

「ごめんなさいこれは無理なんです」

えらく残念がって、それでもじっと見ている。

TONが口を開かないから、他の棚に目を移すようになった。
八体仏の棚をじっと見ていたが・・・

暫くするとまた背後に視線。

あきらめきれないのだと言う。

さすがに申し訳なくなって、世間話をする。医師が自分の仕事で14年日本に住んでいる。
だから、ニッポンゴぺらぺらなんだ。。。

話のついでに四方山話しをさせてもらった。

念珠堂が位置するこの土地が、1300年の昔、現在浅草寺に祀られている観音様を最初に祀った場所で、その後移動して現在の浅草寺の場所に移ったこと。本尊がいなくなったここ場所には、阿弥陀如来が祀られて大勢の信者さんたちがお参りに来られていたのだと話すと目を輝かす。

16800円の安価さを
八体仏に使っている仏様は安価にまとめて入るけれど、しっかり彫っているんですよと話すと、また目を輝かせてくれる。

「八体仏ってなんですか?」と質問されるので、
「誰もが生まれ年によって縁のある仏様があるのですよ」

と説明するとまた目がピカリ。

「縁」がわかるんだ。この外人さん・・・

「ぼく、なんだかこの仏様さっきからピンときていたんです」

ほっほう・・・・
ますます驚きの心の声を発するTON。

喜んで求められてお帰りになりました。

感受性の豊かさに阿弥陀様もニコニコしていたのじゃないのかな。
そう思うTONでした。