朝方夢を見た。

一所懸命、四輪の自転車に乗って山坂を登っている。
軽い車体の二輪だって大変だと言うのに、重い四輪なんて・・・
そう遊園地にありそうな奴。

こりゃあだめかなあと思ったら、予想通り足が重くなって音を上げた。
そこで目が覚めた。
目覚めても足が痛い・・・あれぇ・・・

部屋は真っ暗。
闇の中で携帯電話が自己存在を主張する青い光のみが、チカーチカーと光っている。
部屋を青白く浮かび上がらせていた。メールを受信したようだった。
すぐに打ち返す。

時間を確認するとちょうど5時。
送る方も送る方、返すのも返す方。といっても、ネット販売に手を染めてからは時間は全く度外視している。3時に起きていたころは、その時間でメルを返していたのだから。

だから数ヶ月前までは遅いくらいの起床時間なのだ。

ここのところ寝坊して6時を過ぎて眼を覚ましているから、日の出が遅くなったことも実感としてわからない。ちょっと異空間。

半身を起こしたままぼんやりしていた。
うつらうつらしながらいの一番に浮かんだのが、
今日が恩師の一周忌だったこと。
ついつい走りに出る時間を忘れて、昔の記憶を反芻していた。

あっという間の一年だったなぁ。

「おかしな自転車に乗る夢を見るくらいなら、夢に出てきてよ」
問いかけても、だれも答えてはくれない。

せんないことを思ったものだ。

スカイツリーを見るにもいろいろなシーンがありまして

話題の中心に上るようになると、気持ちが一歩引いてきてしまうTONちゃんなのですが、朝のジョギングの最中はいやでも日進月歩、天に昇るように成長するスカイツリーを横目に見ざるを得ない。

ただ、ここからの景色は人工物でありながら自然なものとここの風景に溶け込んでしまっているので改めて感動もしないのだが、四季の彩とのコンビネーションには、ややもすると不意を食らって心が躍らされる。

今日は雨模様の沈んだ光だったので、いまいちコントラストが良くないが、お日様の照る朝の時間帯には、四季の少ない都会にあるのに、自然の営みを感じさせてくれ、昂ぶる心が抑えられなくなる。

駒形橋からの光景もだいぶ変化した。

???

まあ確かにぃ・・・・

親玉2個は正式ではあるけれどぉ・・・

ふ~~む。
初体験であるのである。

お!

こうなっておったのね。

商いはあきないって言うけれど・・・

「ちょっと店長借りるね」

と、いつものお庭番の末裔のTさん。

ご家族で来られ、近況など店内で話していたが、忙しそうだからと僅かな時間で席を立つ。
店の前でお見送りと思ったら、話したりないからと、店の子に一言、冒頭の言葉。
隣のコーヒー店に誘われ、のこのことついていった。

「いつもお世話になっているからね。たまにはいいでしょ」
こういう言葉に弱い。

でもね、お世話されているのは僕の方。

長い期間、店を運営できたのはお客様と心の交流ができたからなんだから。

品物とお金のやり取りだけで商売が成り立つ人も中にはいるのかもしれないけれど、僕にはとうていできない。

とうの昔に別の道に走っていただろうと、うそ偽りなく、そう思う。

飽きない商い。厭きない商い。

そのためにはお客様を好きになることしかないんだよ。
仕事を好きになることは後でもついてくる。
お客様が好きになれば、自分の仕事でお客様の役に立てれる。
そう思うから、仕事にも身が入る。

便宜上、仕事が好きだからと口にすることは多い。
でもね、もっと大事なエネルギーの元は、
喜んでもらえるから。

こんなことを言うと、「なに青臭いことを」といぶかしがる輩もいるだろう。

でもね、人の為に尽くせると思うからこそ力も出、長続きもできるんだ。

ぼくは、本当にそう思っている。

だから、人を、お客さまを大事にできないほど心がすさんだら、もう続けられないと店を畳むだろう。

コーヒーを飲みながら、Tさんの髪の白さやしわの深さに気づき眼で追いながら、いっしょに歳をとっている自分が、ちょっと不思議で、ちょっとおかしかった。