珊瑚信仰

珊瑚。
石(厳密には石ではありませんが)の意味を調べると、
愛情深く優しい気持ちにさせる。
家庭運に恵まれ、子宝に恵まれる。
そして成功を呼び込むとある。

だから、結婚した知人がいると必ずといってよいほど珊瑚にまつわるものを送るか買ってもらう。
つい最近もお子さんが欲しいけど・・・
と願う若夫婦に(厳密には若婦ではあるが・・・)持ってもらった。
しばらくいらっしゃらないなぁと思っていたら、突然見覚えのある青年が、つかつかと僕の前に歩み寄ってきた。

「店長。できたよ!」だって。
何ができたというのか・・・まさかおできではないだろう。

冗談はこっちに置いておいて・・・

実はその顔を見てすぐにピンとは来ていたのだ。
一緒に大・大・大喜びしたのを覚えている。

いまだに仏壇の納品日に雨の降ったためしはないジンクスと一緒で、
相手を思ってお勧めした珊瑚に狂いはないのだ。僕が知らないだけかもしれないけれど・・・

悪いことを信じているのではないのだからその辺の事はお許し願いたいと思う。

姪っ子たちにプレゼントした珊瑚も威力を発揮して欲しいな。
と思うTON店長なのであった。

正月号が出ました。

松原泰道師が亡くなられたので、ちょっと寂しいですが、愛知専門尼僧堂の青山俊菫師のお話しが興味深いです。

ビハーラで有名な武蔵野大学教授である
種村健二朗氏の「末期の痛みは身体の痛みだけではない」

そして、
新しく僧医の対本宗訓師の「禅僧が医師をめざした理由」
僧衣を着ては病院には入りにくい日本の事情が自分としては不思議でならない。
考えさせられる講話だった。

あわせて何歳?

二人で174歳。

二人組みで久しぶりに来店された。

本当はもうお一方若手がいる。

それでも確か82歳だったと思うから、

あわせて256歳。

お茶飲み話でしばらく思い出話をしていかれた。
「息子が1000万の不渡りくらってさあ」

「だめよぉ。もらうなら手形半分小切手半分にしなきゃあ」

「だって言うこと聞かないもん」

経営者の大妻たちは、たわいもないことのように大変なお話しをしている。

もう30年近くのお付き合い。

どんどん小さくなってこられたなあ。

玄関で後姿をお見送りしながら、ふと思った。

丸くなった背。
かくしゃくとしていた足もついに萎えてきて躓きかねない。
補うように杖に頼る。
杖を突く音が人ごみの中にそこだけ響いていた。

三人で300歳。元気に超えてくださいね。