うそっしょ。。。

念珠直しは勉強の宝庫。
今は積極的に何処かの仏具店の下請けやお寺の営業がてらお預りまでしてお直し品を集めることはやらなくなったが、どこかで内の噂を聞いて直しの依頼は後を絶たないでいて下さるのはありがたいこっちゃと思うTONなのであります。
自分が作った念珠なら知れたものだが、京都だの山梨だの大阪だの中国だのと、ところ変われば癖変わるで、実に多彩でバリエーション豊富で面白い。
そうやって過去の積み重ねはみ~~~~んなTONの勉強材料となった。だからちょっとやそっとじゃ驚かなくなった。

わ~~~~!なんじゃこりゃ!

言ってるそばから久しぶりに驚いてしまった。
日蓮宗の水晶の念珠だ。
玉はまばらな穴を除けばしっかりと磨かれてて文句はない。中糸を通そうと親玉の縛り部分に目をやるとななんか変。結びがないのだ。
ぐるっと一周した糸は裏房の親玉から糸を出して結ぶのだが、、、その結びがない。

よく見るとネックレス製作でおなじみのつぶし玉を二個つぶした状態で親玉にくっついている。

こ、こ、これは!

ということは、糸を通す穴ぼこにはワイヤーが通っている?
予想通りぶっといワイヤーが何の欠損すり減りもなく生きていた。ワイヤーが白黒まだらに見えるところは水晶が削られてのことだ。
ん~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ここまで来たか。これじゃないと切れると思ってそうしたのか。。。よくわからない。けどね。

おかえり。。。

十年じゃ、きかないだろうな。。。
有難いことにTONの発案で創り始めた守護仏のネックレス。

ネックレスと言ってもれっきとした念珠として位置付けて作り始めているので、108玉をつなげている。
お釈迦様の御言葉には忠実にこさえたつもり。

もうかれこれ25年。。。あ!四半世紀かぁ。
四半世紀は経っているから初期の作品は言わずと知れて真っ黒けになっているだろう。
そもそも白檀も不浄を取り去ると言われる香木。それに魔除けの108玉仕様。
それに同じく白檀で守護仏を合わせたのだ。ついでに言えば心のこもり方が違うよ。

昨日お預りした一点は、きっと肌身離さずずっと持っていてくださっているのだろうな。玉の表情からも窺い知ることができる。
だからこうやって帰ってきてくれるとどこかしらウキウキしてくる。
TONも大事に大事に作らせてもらったんだもの。嬉しいよ。

玉が割れたら補充すればよし。まだまだ頑張れそうだね。

どうしてこんななのかな。。。

TONは職人の仕事って今現実に目の前の困難を駆逐することなんだけど、同時に「未来を想像しながら手を打つ」「未来の姿を予想して困らないように対策しておく」が仕事と心得ている。
今は念珠の職人稼業をさせてもらっているが、職人としての出発は土木技師職、つまり土木職人と思っている訳で事の大小はあれど職人に変わりはない。
土木技師だった時には、ここにこういう路線を通したら山はどうくる、ここにダムを作ったら水はどうなる、必ずその先を考え予想しイメージを膨らませて防止策を考える。そのための裏付けも嫌になるほど調査しておく。それが仕事だと思っている。
その癖は今の職人稼業に十分生かされている。そう思えたのは最近の話しなのだが。

まぁちっちゃなことかもしれないけどね、
今日修理の念珠を預った。一時間だけ時間をもらい早速取りかかった。
念珠をばらしてみると驚いた。
尺三寸の大玉の念珠を形造っている背骨にあたるのは中糸だが、それがあまりにも細い。
家の中ならまだよいが万一何処か外で切れた場合、玉の行方は知れず四方八方に飛び出してしまうことだろう。

古い念珠修理もしょっちゅう手がけさせてもらうが、昔の念珠は小さい玉穴にどうやって通したんだろうと思うほど、引越糸(髪の毛のような細い正絹糸)を束に撚って明らかに玉穴径+αの撚り糸を作りそれを通す。玉と糸とにはつゆほどの隙もない。だから、、、
仮に糸が切れたとしても何玉かは逃げられても概ねの玉は糸の摩擦力で飛び散りは遮られ、宙ぶらりんの状態で逃げることない。

念珠はいつか切れるもの。

なのだ。だから切れた時にいかに玉を逃がさないか。先を考えるのだ。

左/元の糸  右/お直し中

こんなに違うもんね。

浅草のそら 花まつりなのだ

三年前のまさに今日、緊急事態宣言が発令された。
ちょうど花まつりということで、きっとこの日が将来にわたっても記憶から消えることはないだろう。十二月八日お釈迦様のお悟りを開かれた日、成道会が真珠湾攻撃の日と重なるようにお釈迦様の生誕日が来るたびにコロナを連想してしまうんだろうな。

5年ぶり。。。

白檀守護ネックレスは常に肌身離さず付けてくださいね。とお話させていただいたことをちゃんと守っていただいて(それ以上に)毎日欠かさず付けていてくださっていたという。

5年前から使っていただいて木肌は真っ黒!

それはそれは良い風景になっている。

直し初めて気づいたのは、ま==ったく!汚れが付着していない!

ネックレスは肌に直接付くもの故に皮脂汚れは付き物。

なのに、まったくその形跡がない。驚いた!

使っては拭き取り掃除を欠かさず、大切に使っていてくれたんだ。

正絹紐を玉に通し守札を親玉に取り付けながら、胸が熱くなるのを抑えられなかった。

わかってもらえるだろうか。。。頭で考えるわけではなくとも指先から伝わって来るのだ。。。

天台宗本連から腕輪への改装

どこにでもあるような天台宗8寸の念珠を腕輪に作り替えて欲しいとのご依頼。

六寸天台(六寸は規格にはない長さです)でならば腕輪として二重にすれば腕への収まりは良い。

八寸ともなると三重には短いし、二重ではゆったり過ぎるが実用的は長さだとは言える。

本連の親玉に取り付ける下がり部分。

ここにもひと工夫をと言われて作業する。

菊房をはずして留めを入れた紐房に変更。

こうすれば房が手にまとわりつかなくて邪魔にならないものね。

そして完成です。

これが、こうなる

緑檀の独山石仕立ての片手念珠。もう使う予定がないということで改装をご依頼。

親玉がボサ付きの三つ穴玉なので、親玉は取替えさせていただく。

16mmの二つ穴の親玉となると大玉(18玉片手)以上に使用する主玉になるのでなかなか良いのが見つからない。が、玉屋さんセットものを崩してくれたのかな。手に入れ早速仕立て直し。

寸法もちょうどよし。

穴が大きいのでゴムも通常の倍通さないとならない。案外お金が掛かります。

 完成しました。