通し糸を替えるだけで表情がこれだけ違ってくる。

本連の振分けを作らせてもらったが、間違えて白糸を通してしまったのでいい機会なのでちょっとその差を検証してみたくなった。

もともと朱赤の房をつけることで能動的な強さが表現されているが、水晶の下がり部分と主玉部分はどうしても別物を感じさせてしまう。

しかし、主玉部分の通し糸に観音さまを表す宗赤の共色を通すことで、全t字が一体化を出し、全体に力強さを醸し出してくれた。

このシリーズは、水晶の主玉を使用して、色を替えずいぶん作らせていただいたが、朱色は初めて。お寺の装束としては頻繁に使う色あいなのだが、あくまで尺八や尺六。

尺や尺二といった短い本連には使用したことがなかった。でもこうして仕立ててみると、ベストマッチすることを改めて感じさせられた次第だ。

念珠は奥が深いぞ。。。。