浅草のそら

ロボット三等兵

子供時代の話が出たおりに読んでいた漫画の話がゼネレーションを掻き立てることを覚えた。

ほんの数年年が離れただけでのらくろは覚えているけど、ロボット三等兵は知らないという。

貸本屋という業態が過去存在したことを知る世代、知らない世代。TONはその本屋で借りてきて読むことが多かった二泊三日で5円の時代。

随分通った。今と違い図書館に行っても漫画なんて一冊もおいていない。それくらいのカルチャーだった。楳図かずおのママが怖い、だの半魚人だの、手当たり次第読んでいた。気がする。本を返し忘れて自宅に返してくれと訪ねられたこともあった。もちろん滞納料金で500円を請求されたこと鮮明に覚えている。

まぁとにかく、戦後生まれの僕らに当時は戦争ものが多かったのをふと思い出した。

浅草のそら 新嘗祭かぁ。。。

戦前生まれの親たちの世代は、この日は新嘗祭(にいなめさい)と終生、口にしていた。

若いころは、「新嘗祭だってぇ、昭和ひとけたは古いねぇ」なんて悪態をついていた。が、日本の姿を的確に射抜いている表現だと今は感心する。

国民の休日としての新嘗祭の名称は使われなくなったが、宮中では新嘗祭の神事は変わらず行われている。天皇陛下が新穀などの収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食しておられるのだ。日本のありようを変えることなく延々と脈々と伝え及ぶことは、どう中心から振れてしまっても中心棒が存在するということは、いつでもそこに帰ることができるわけで、日本というお国柄から逸脱することから免れることができる。国民としてはありがたいことだと思う。