昨日の靖国神社は、嵐の前の静けさ。
敗戦記念日の当日は、とてもまともに歩けない参道も、
今日は凱旋車一つない。
夏の太陽、若干の緑風、
走る自分の飛び出す心臓の音のみだった。
この坂も何度、駆け上がっただろう。
こんな写真とってる暇ないよと思いながら、
走りながらもつい手を動かしてしまう。
何処かで見た光景
遊就館でSさんと元特攻隊の紳士と再会した。
館内をしっかりと説明していただいた。
氏は、陸軍特攻機、さくら弾を知る数少ない証人。
戦後生まれの自分には想像でしか感じとれない部分を、
充分すぎるくらい補完してくださった。
靖国神社には喜怒哀楽をもつ人間の、
血のかよう生々しい人生が祀られている。
けっしてここは、記念館、ミュージアムではないのだ。
字面には現れてこない悩み、苦しみ、悟り、喜び、決意…。
そんな心の結晶があるのである。
時の日本の置かれた状況を理解し、
個としての夢を散華してまで未来に国を残したい純な心。
そんな若者が「いた」という事実を事実として、
受け止める責任が僕らにはあると感じさせられる。
氏は、
「ここに来るたびに先に逝った戦友にすまない思いでいる」
「昭和の大戦は、自分の中で終了させたい」とおっしゃていた。
なんの、まだまだ。
もっともっと伝えて下さいね。
正直思った。
驚きの企画をその後、
友人に用意され…
(氏もぼくも友人も誕生日が近いので)
氏にとっても僕にとっても
言葉どおりサプライズだった。
ダブル感動の日だった。
まさしく「感動した!」