浅草の今日の空

霧雨がはらはらと舞っていた。
そのせいか、地上の温度をぐっと奪って朝から肌寒い。

昨日まではなかったのに、赤い旗がはためいていた。
もう羽子板市の月である。

再会

やあ・・・久しぶり。

どこにお出かけだったんだい…
一年ぶりの再開。

どこをどう探しても見つからなかった。
ひょんなことから再開。

この沈香腕輪とも、
かれこれ20年のお付き合いになる。

この念珠との出逢いが
沈香を好きになるきっかっけを作ってくれた。

毎日毎日、くる日もくる日も腕にしていたせいで
艶々の表面にいささか沈香の感じは受けないが、
香りを聞くと、はっきりと自己主張をしてくる。
20年経った代物とは思えない。

沈香の香りには、鎮静効果があるから
しょちゅう腕に鼻を近づけて、スーハースーハーと
深呼吸し、気を落ち着けていました。
その節はお世話になりました。

ふくろう彫り

緑檀に彫りを施した。
フクロウの彫り。

彫りも比較的深くて気にいる。

フクロウは、福籠・・・福を呼び込むということで
幸福の鳥なのだ。

よる寝ない鳥でもあるから、受験生やよる働く人のお守りかな。

さて、どんな評価をいただけるか。

塗香入れ

塗香入れにはさまざまあるけれど
携帯するには、古くて新しいこの形が一番使いやすい。


上段大型左(桜)2800円    中(紫檀)3675円    右(黒檀)3675円
直径50㎜
下段小型左(桜)2520円    中(紫檀)3200円    右(黒檀)3200円
直径43㎜

更に、ちょっとお洒落に
鳳凰と宝相華の彫り入りもあります。


上段左大型(鳳凰)4725円     右大型(宝相華)4725円
下段左小型(鳳凰)4200円     右小型(宝相華)4200円
いずれも黒檀のみです
大きさは(大型)直径50㎜、(小型)直径43㎜。


塗香専用ではないけれど
密閉度が高いので袖香合も使えます。
他の木を埋め込んだ木象嵌(もくぞうがん)で蓮柄が入ります。
各宗派の紋が入った香合もあります。


直径54㎜×厚み26㎜

骸骨彫り変わり作り

ちょっと変わった作りでした。
房をここまで大きくすれば、もう立派に片手念珠。

だけど、腕輪なんだなあ。

ね。腕輪念珠でしょ。

浅草の空 

雷門前から続く雲の波。
目をやれば驚嘆のキャンバス。

夏ほどコントラストは際立たないけれど

龍口が横たわる。

都会にも自然の息吹は見られるのさ。

足止め

夕方あと一仕事と思っていたら、
お得意さんの一人、Mさんが来店され、

この方はチベット仏教にある4大派閥の最古(古派という)派のニンマ派で20年以上、
仕事を辞める事もなくその最長老からの直接指導を受け修行を続けてこられた。
何度チベットと日本を行き来したか知れない。
http://www.tibethouse.jp/culture/buddhism_4categolies.html

大学の講師をを務めたり、その道ではインテリ層の部類のはずなのだが、
全くそのかけらも、いっさいそぶりも見せない。

だから馬が合う。

仕事柄、べらんめえとまでは行かないが、
気持ちはその世界に近いようで、細かいことは気にしない。

表に出たがらないので、
チベット仏教の法灯を護持している希少な立場にありながら、
せっせと行法を極める努力を惜しまない。
ゆえに、そんな所に学ばされ、また魅かれるのだろう。

http://www.tibethouse.jp/home.html

「チベットはこの先どうなるんでしょうね」と時たま投げかける。
政治の話はしたくない表情ながら重い口で、
民族浄化(漢民族化)はもう避けられないねと寂しげに、
且つ険しい表情で漏らす。

ふ~ん。なのに平和の祭典のオリンピックが行われるの。
と、僕の不思議を投げかけるが、話はそれ以上進展することはなかった。
あきらめているのだろうか。

考えるに、その法は、すこぶる速やかに、かつ世界的にどの宗教より席巻しているように見えるのは僕だけではないと思う。日本ではあまり馴染みがないが、ヨーロッパでもアメリカでも、仏教といえばチベット仏教をさすように拝察する。

国追われて山河ありではないが、国亡して「法」弘がる。

キリストの死後(復活後)300年以上ローマ帝国の迫害を受けていたキリスト教が、
目を覆いたくなる犠牲の元にいつしか国教となるに至った。
回教にしてもしかり、仏教にしてもしかりであった。

歴史を見れば、宗教とは権力からの迫害に決して屈服した歴史はない。
むしろ、迫害するその側の心に伝達され、教勢を広げていった歴史を考えると、
不思議な気持ちになるのを止める事はできない。

気付くと、閉店時間になってそそくさと辞していかれた。

今日は2時間。
つい足止めさせてしまった。
でも今日は短かったほうかな…。

ルチール

ルチールでも
珍しい。赤ルチール。

こんなにルチールのかん入がありながら、
水晶部分の濁りがほとんど見られない。