タイムマシン

夕方、
昔、兄弟のように親しくしていた友人が突然お店に現れた。

指折り数えたら30年振り。
お互い50の山を転がって行こうとする年齢。
面影は残っているのだろうが、眼も見えにくいし、
第一まじまじとなど見れない。

シャッターを閉めかけているところだったから、
今日最後のお客様。

と思ったとたん、手を振ってくる。
初対面の人に手を振られて挨拶する風習はないんだけど・・・

ニッコリ微笑んだ。

「あ!佐藤さん!じゃない」

笑顔は、時という法則を超える。

ひとつ発見した。

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