思いつくままに。
新年を前後すると讃祷歌でお世話になった智韻寺住職で故人となられた新堀智朝尼に
それとなく寒行の予定をおしえられるのが恒例だった。
遠まわしにだが勧めてくださるのだった。
身が引き締まる寒風の頃には決まって思い出す。
残念ながら、参加することはないままに故人となられてしまったから機を失ってしまった。
鉄砲洲稲荷神社の名物神主さんも正月には決まって禊で寒中の海に入る。
何度か水をかぶったことはあるが、海中に潜ることまではしたことがない。
機会があればやって見たい。
真夏生まれのくせに、夏にはからきし弱い。
真冬の厳しさには正直辟易するのだが反面、厳しさの中に命を感じる。そうしたことが好きな季節となったのかもしれない。
讃祷歌(さんとうか)
祷り讃美する歌と自分では解釈している。
天から降るのよと教えてくれたことがあったが、新堀尼の心の耳に響く旋律をたどたどしくも書き取ったものを歌にしたものである。
10年世の中に出すのが遅かったといつも口癖にしておられた。
その旋律には懐かしい古き日本の美徳と愛が溢れている。
世の中にもっと弘まらないものだろうか。といつも思うのだ。