やっぱり蒼い空が一番似合うみたい。
防護ネットがはずされると、重々しさから開放されて思った以上に美しい姿になる予感がする。
東京タワーの足元に向けての二次曲線の美にはかなうまいとの思いもちょっと当てが外れるかもしれない。
やっぱり蒼い空が一番似合うみたい。
防護ネットがはずされると、重々しさから開放されて思った以上に美しい姿になる予感がする。
東京タワーの足元に向けての二次曲線の美にはかなうまいとの思いもちょっと当てが外れるかもしれない。
地方によっては、別の言い方もあるようだが、
天気雨を子供の頃から教えられた。
天気はこんなにいいのに・・・
せっかく外に出した商品を慌てて片付ける様を「狐」の奴めどっかで面白がっているに違いない。
「コーン」
第二展望台も、空中回廊も形が見えてきた。
もうすぐアンテナ部の工事に取り掛かるかな。
台湾の方で、もうずっと長いお付き合いをしてくださっているお客様がいる。
かわいい兄妹と共に、年に2~3回。
小学校はアメリカンスクール。
実に人懐っこくて、いつもニコニコお母さんもニコニコ。
僕も知らぬうちにニコニコ。
ニコニコを伝染させて帰る。
そろそろ逢いたいなあと思うと、後ろから突然
「店長さ~ん」
と元気な声をかけてくださり驚かしてくれる。
そんなお付き合いも続くと身内動揺に感じてくる。
ある日、息子がアメリカに留学すると言い出し、あまりの心労にせめてお守りにと念珠を持たせた、
アメリカだからなかなかな押しには来れないだろうと、中ゴムをうんと入れてね。
それが何年たつんだろう・・・
「なかなか帰ってきません」
母親の心配をよそに、青春を謳歌していたのだろうか・・・
研究に没頭しているのだろうか・・・
いつしかお母さん、足を引きずるようになり
杖を突くようになる。
手術を繰り返す。
(どうしているかしら)
「店長さ~ん」
やっぱり現れてくださった。
体が傾いていた。
「娘がアメリカに行くって」
170cmをとうに越え成長した娘もわが手を離れて飛び立とうとするる。
お母さん心がどうかしてしまいそうな雰囲気が会話の中に垣間見れる。
親の気持ちが、理解できるころにはみんなどうしているのかな。
ひきこもごもを感じる。
「NASAの宇宙船を打ち上げの時に、お兄ちゃんは映ると思うから、次の打ち上げの中継を待っているのよね」
半ば真剣にそんなことを言わしめる。そんな残される母の心にちょっとばかりキュントなった。
最近図書館に行く機会が多くなった。
岩波正太郎の本を読み漁り、時代小説の主だったものはほぼ読みつくした。
次の本は「徳川家康」にしようと思い、棚は何処かな?と、館内に置かれているコンピューター端末で検索をしようとコーナーに近づいた。
残念ながら大人用の機械は若い女の子が懸命に検索していて・・・
「当分無理だな」
しかたない。隣のく子供用のに向かった。
背の低いテーブルの前で腰をかがめて打ち込むことにした。腰を折っているとジンジン痛くなってきた。中腰は腰痛持ちには最も悪いI姿勢なのだよ。
しゃがむことにした。
実はその直後、事件は起こった。
事件は予期せずして起るものである。
しゃがむとトイレに行きたくなった。
が、もうすぐ検索結果が表示されるのだ。
「なあに。結果を待ってる時間くらい大丈夫さ」
下半身に力を入れて、己に喝を入れた。
「ブヒ」ダッシュ(走り出す様)
・
・・・たらーっ(汗)
・・・・たらーっ(汗)たらーっ(汗)
・・・・・・・たらーっ(汗)たらーっ(汗)たらーっ(汗)
どこか下のほうでで強烈な破裂音がした。
一瞬、何のことやら理解できず、キョロキョロ周りを見回してみた。
そこには何も変わらない風景。
ただ、隣のコンピューターをいじっていた女の子が逃げていく。
(ん!僕?)
心は叫んだが、いまさらどうすることもできないじゃない。
心で口笛を吹きながらその場を去った。
TONのふてぶてしさにも驚いたが、赤面もしない己にちょっぴり歳も感じた。
ちぇ。