今年は、急激に読書家になった。
まあもともと歴史物は好きだった。
しかも物語にかぶれて影響されやすいときている。
30年以上も前に龍馬や坂の上の雲など司馬ストーリーにはまって、幕末明治という激動の時代にぞっこんになった。
足を突っ込んだまま今に至る。
その後もあれこれかじり読みしてはいたが、青春の多感期ほどぞっこんにはならず、ビジネス書以外は手に触れなくなった。
必要以上に本を読みたくない。
なんといっても、目がとにかくいけない。
もともと弱視と言われてともに育って来た右目はもどもと見えないところに、唯一頼りにしていた左目がギブアップを予告してしまい、老眼が極度に進んだ感じとなってしまった。
それなのに・・・
急に本が読みたくなってしまう。
この半年間で、池波正太郎の時代物はほぼ完読し、今は山岡双八の徳川家康にぞっこんとなっている。戦時中従軍記者をしていた山岡が特攻隊兵士に「特攻することで日本は勝つと思いますか」と尋ねた場面を見てこの人の書いたものを読んでみたいとする動機となっているのだからちょっと変かもしれない。
死地に行く若人の姿を目の当たりにした彼がどんな人生観として作家として書き残しているのかを知りたくなったとでも言おうか。
案の定、「徳川家康」の文中のそこここに彼の人生観が散りばめられているのに気づかせられた。
まだ26巻中の半分にも至らないが、今しばらくは、熱中症に陥っているだろう。