お香の材料

先日の講義でお伝えできなかった香材料の話し。
本当はここに関連したお話しがあったのですが・・・・残念。

今度はパワーポイントを使わないとだめだなぁ・・・・

つくづく思いました。
<基剤>
椨(タブ)  クスノキ科の常緑樹。南九州-四国、台湾、中国南部、インドシナ-インドネシア、インドに自生。無臭で、粘り。皮を使用。

   基剤+香料   お香も仏前線香も基本的には変わらないのだ。

<天然香料>
沈香  ジンチョウゲ科アキラリア属の常緑樹。直径1~4m、高さ30m位
(Aloes wood) 樹脂が集まって固化。
自然に倒れた朽ちた木の部分を取り出すものと、
人工的に傷つけ樹脂の集まるのを待って取り出す方法
海南島、インドシナ半島(ベトナム、カンボジア、ラオス、タイ、ミャンマー)
マレーシア、インドネシアに自生。香りがするまでに50年位かかる。
          
有名なのが正倉院「蘭奢待」(12kg、150cm)
          漢方薬として、鎮静効果。
      

伽羅  (奇南香)
ベトナムのダナン(激戦地)カンボジアの特定地域
    水の中に完全に沈む⇒沈水香

白檀  インドのマイソール州産
   (Sandalwood) サンタロールの含有量
    原産地はインドネシアのチモール島→インドに移植
    インドネシア-パプアニューギニア、トンガ、オーストラリア
    寄生木→周りの木に寄生して成長する。
    保香性が良い
    病気になった蛇が白檀の木に体を巻きついて治す。

スパイス(生薬)系
丁子  原産地はモルッカ諸島。 ザンジバル、南アフリカ に移植。
(Clove)フトモモ科常緑高木 丁子の木の花蕾(花のガク)を乾燥
         腹痛、吐き気、シャックリ止め。
         今治水に入っている。健胃剤、防腐剤、止痛薬。

肉桂(桂皮) 広東省、広西省、ベトナム産。
       クスノキ科の常緑高木の樹皮。 健胃、解熱、鎮痛薬。八つ橋。
     
大茴香 モクレン科の常緑樹の実
(Star anise) 香辛料として。胃の薬。

甘松  中国、インド産、オミナエシ科の根、茎。
香料⇒根 茎→胃薬、食欲増進。
単独では芳香とは言いがたい。ほかの香料と組み合わせると香りに厚みが増す。
         キリストの足を洗ったともいわれる。

漢方薬(中国南部に産する)
     山奈香 ショウガ科の植物の根。輪切りにする。 
         芳香と防虫効果。衣類の虫よけ。健胃剤、食欲増進

零陵香 サクラ草科モロコシ草を乾燥したもの。
         カレーのスパイスにも。

排草香 草木の根 清涼感がある。

唐木香 キク科植物の根
         
鬱金(ウコン)ショウガ科ウコン属多年生草木ウコンの根茎。
(Turmeric) 香料、染料、薬剤として。カレー粉の材料とも。

安息香 タイ、インドネシア
(Benzoin)エコノキ科 安息香樹の樹脂。甘い香りで呼吸器系に薬効。
     
龍脳  インドネシア原産(ボルネオ、スマトラ)
 龍脳木の内部に溜まる(上品)。 木片から蒸留して採る方法(普及品)。
 

藿香(かっこう)  
(Patchouli) 南アジア原産、シソ科の植物の葉。香りの基礎。
         甘い、重い、粉っぽさの甘み。保香性、持続性がよい。
        
ベチバー インド、ブラジル、インドネシア、ミャンマー、マレーシア、中国
         イネ科の植物の根。保香性よい。重甘い木の香り。沈香とよく合う。
         シャネル5番のベースノート。
蘇合香         
(Storax) 木の樹脂。甘い香り。気管支炎やしゃっくりの薬。

薫陸   インド、イラン産。クンロクコウ類の樹脂。土中に埋没した半化石状樹脂。
    
乳香   アラブ、エチオピア、インドの乳香樹の樹脂。
    
没薬   フウロソウ目カンラン科ミラルノキ属の木の樹脂。防腐剤。ミイラづくりに。

<動物性の香材>     他の香りの引き立て役。
  
麝香   四川省、雲南省、ネパール、チベット(トムキンムスクが最高)
(Musk)ジャコウジカの雄の香嚢(こうのう)から採る。雄が雌を呼び寄せる。
居場所のためのマーキング。雄鹿一頭から20gしかとれない。
強烈な香り、悪臭に近い。千分の一以上に薄めると濃艶な香りになる。
フランスの香水にも入る。強心剤。六神丸や宇津救命丸。野生動物保護で輸入に制限。生きて採取する方法も研究。
保香性がよい。12世紀のイスラム教寺院の壁に麝香を塗り込んだところ、今でも太陽に当たるとほんのりと香る。

龍涎香  抹香鯨の胃から採る香料。大変甘い香り。
(Ambergris)司馬遼太郎「香港はアヘンによって取られた」「龍涎香のありかを知りたくてマカオをポルトガルに譲った」信憑性は????だが。香りへの貪欲さを表すことば。
    
貝甲香  ザンジバル、フィリピン、南米巻貝のフタ。保香剤として。

霊猫香  エチオピア産 ジャコウ猫
  (Civet)
海狸香  ビーバー
(Castreum)
    
牛黄   牛の胆嚢や輪胆管内の結石。解熱、鎮静、強心作用。 

一角   イッカクの角。解熱、解毒作用

香油       ローズ、ラベンダー、ジャスミン など
         蒸留法
         短所:高価
                     lx:バラ 3t→1kg
                       花1400個→1g 
<合成香料>     
長所:安い。
短所:火をつけると香りに変化。天然香料はもともとが、火をつけてこその用い方。 

「仏前に使うのがお線香で安いもの。お香は部屋だきだから高級品」のイメージが巷にはあるようですが、これは全くの誤解ということがお解りいただけるでしょうか。

またこういう貴重な材料を使用して製作していることと、そして、質も香りも刻々変化する天然材料を使用していかに安定した香りに仕立てていくかは調香師たちの水面下での努力がいかばかりかということを知ってもらいたいものです。

          

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