象牙・・・・?ん?

かなりいい色になっています。

アイボリー色。

ちなみにWikiで調べてみると・・・

アイボリー(ivory)は、色の一つ。アイヴォリーとも。(アイボリーは象牙(象の門歯)のことで、象牙の色がこう呼ばれる。
淡く黄色がかったやや灰味の白色。クリーム色をさらに薄くしたような色である。云々・・・

と、なっていて、アイボリーの単語そのものが象牙から来ているわけで、「アイボリー」といえば象牙だよと言っているようなものです。

が、この素材は象牙ではありません(キッパリ!)

象牙椰子(やし)です。

今でも高級ワイシャツなどに使われていると思いますが、ボタンの材料に使われるヤシの木の一種です。

似ているといえばこれほど似ている・・・素材もないでしょう。

質量も、質感も、照りもよーく見ると縞々まで見ようによっては見えるのです。

ちなみに・・・
ラクトという動物性タンパク質(要するに牛乳)を化学処理したラクトという素材もありますので・・・お気をつけあれ。しっかり縞も入ってますからね。

オーダー1点

曹洞宗尺二の末房仕立てです。

ありふれている星月菩提樹ですが松房しかもエンジ色というのも
ちょっと珍しいかな・・・

人の円(縁)ということ

今年卒寿になるお得意様が杖をつきながら訪ねてくださった。

「もう来年はこれなくなるから」との弁に、一抹の寂しさもあったけど、今までありがとうございましたという思いも同時に湧いた。

もう30年近くなりますね。お付き合いさせていただいてから。

やることなすことすべてプラスになる。そんな福の神みたいな事業家。
だが利益を中心に事業を進めたことはない。

だいだらぼっちが歩くところには、緑の種が巻かれるというけれど、まさしくその如く人生を歩めれた。

「事業は社会還元のため」
「自分の利益を考えない」
「適正利潤、適正価格」

彼の口癖で僕の心に刷り込んでくれた。

若き頃、新聞に載った記事を「あんたにあげる」と渡された。
若き青年実業家の彼の顔がうつり、事業は世のためとその事業精神を語っておられた。
それがあって今があると無言で伝えてくれたものと信じている。

米寿になった奥様が最近入院され顔をげっそり痩せられた。

「神仏に祈っても自分のことは祈らない」そんな彼が、
でも女房のことだけはねーーとぽそっと言われた一言は、くっと胸に突き刺さった。

また来年も会いましょう。。。よ。

沈香

このサイズで、この表情の沈香はもう手に入らないでしょうね。
あとはセットものを崩すしかありません。

以前はいくらでも手に入った沈香もここまで入手困難になろうと誰が想像したでしょう。

なくなって初めて気付くありがたさ哉。

ありがたいか否かは別ですが、白檀にしても、伽羅、沈香にしても全てが有限材だということを忘れちゃダメですね。。