仕立て直し。本連から三万浄土へ

かくも豊かに作らせていただいた。

先代ご住職の遺品となる装束の水晶本連念珠を小分けして制作して欲しいとのご依頼で作らせていただいた。

尺六寸と言っても制作する職人によっていくぶんか玉の大きさに差異があるので簡単にはまぜこぜにはできない。
それ相応に仮組みして、不足玉を足して本仕立てに持っていかねばならないところが一般の工業製品ではない泣き所かも知れない。

でも水晶の表面が擦れて曇りガラスのようになった部分等みていると、生前のご住職が阿弥陀様の前で虚心に向かわれていた姿が見えてくるようだった。

楽しい仕事だった。