お直ししながら考える。
菊房(片手念珠では梵天房といいます)を使っていると、糸がぼさぼさになったり、抜けてきたりしやすいもの。中には手持ち無沙汰でモミモミしているうちに気づいたらボロボロと崩れるなんてことも。
糸が数本伸びてしまったりする時、えい!とばかりに数本だからと引き抜いてしまうと、一本が二本、二本が四本、四本が八本・・・・房はバラバラと壊れてしまいます。
そういう時は切れるハサミを使って貯金貯金と、、、いやいや、チョキンチョキンと切り揃えてくださいね。房を長持ちさせるコツはそんなメンテナンスです。
最近は編み込みの丸い房(当店では手鞠房といいます)がもてはやされますが、細か~い糸を束ねて丸めたボンボンの房も趣があっていいものです。大事に使っていただきたいな。
浅草のそら
おはようございます。
TONは毎朝、朝ランが日課です。
走る時、耳にイヤホンをつけて音楽を聴きながら走っている人が多い中、僕は人工的な音を聞きたくないから早朝に走っているので、わざわざ耳に機械を突っ込んでまで作った音を流したいとは思わない。
だからいつも風の音を聞いている。正面を向いているとき、左を向くとき、右を向くとき、音が違う。風のリズムが心地よい。適当に口ずさむ。
「昔々その昔、椎の木林のすぐそばに小さなお山があったとさ~あ、あったとさ♪♬」っと。。。
小学校の時、特攻隊帰りの担任の先生と毎日オルガンで歌った。50年も前のことなのに自然と出てきちゃうのだ。。。
西岡先生どうしているかな。。。
精密彫り玉
精密彫りはどんどん値が上がって手に入りづらくなってしまった素材の一つ。
普通の羅漢彫りでも彫る人がいなくなったということで、廃盤になってしまった玉も多い。ちなみに国内の骸骨彫りはすでにアウト。良かったのに。ほんとにやりにくい。。。気に入った素材が次から次になくなっていくのは寂しさすら覚える。
「在庫でとっておいたのがありました」と、さっき材料を持ち込んでくれた。即いただくことにした。
羅漢彫りの中でも一番めんどくさい手のかかる透かし彫り。自分で彫ってみたらよくわかる。二次元の中にレリーフするのは案外手はかからない。それが三次元になると・・・こんな厄介なものはない。玉である以上玉、球になっていること、それが彫り上がった時に同じ形状であること。が、必要条件。
彫りも絵柄が始発と終点がきっちり合わないといけないし(それが三次元的に繋げないといけないということなど)、中刳りも丁寧にしておく必要がある、等など。
大玉の精密彫りは殻が薄いので取り扱いに注意が必要だけど、見ていて飽きが来ない玉だ。
ただ、注意を怠るとパキン!と割ってしまうのが難点。その難点が好きという方もいるわけで、そんな方のために素材はとっておかないといけないと思ってストックした。
浅草のそら
浅草のそら
浅草のそら
改装のこと
たぶん中国産のお念珠と思われる。玉の中をテグスで通してひょうたんの親玉を使い、人権糸の切り房で締めくくる。ネックレス用の玉を使用しているので、どうしても玉穴に関しては想像通り。
これからも長く使用していただくための工夫だけは考えなければならない。瓢箪の親ぼさも見ようによっては風合いがあっていい。けれどここはお客様のご要望により、二天玉と同じ紅水晶に交換して正絹房を付けることにした。
なんとかウーリー糸の細い糸が通すことができたので、なんちゃって造りにならなくてよかった。
中国の玉との相性よくバランスも取れたと思う。