浅草のそら 新嘗祭かぁ。。。

戦前生まれの親たちの世代は、この日は新嘗祭(にいなめさい)と終生、口にしていた。

若いころは、「新嘗祭だってぇ、昭和ひとけたは古いねぇ」なんて悪態をついていた。が、日本の姿を的確に射抜いている表現だと今は感心する。

国民の休日としての新嘗祭の名称は使われなくなったが、宮中では新嘗祭の神事は変わらず行われている。天皇陛下が新穀などの収穫物を神々に供えて感謝し、自らも食しておられるのだ。日本のありようを変えることなく延々と脈々と伝え及ぶことは、どう中心から振れてしまっても中心棒が存在するということは、いつでもそこに帰ることができるわけで、日本というお国柄から逸脱することから免れることができる。国民としてはありがたいことだと思う。