春がやってきたよ

10時少し前、開店準備に小走りで店に向かう。

シャッターの前に、見覚えのあるお日様のような方が待っておられた。
よく見ると福島のS師。
そこにおられるだけで、小太陽のよう。
ぼくよりお姉さんのはずなのに、身のこなしが軽やかだ。
それだけでも、パッと春の陽光があたり、春風が吹いた。

何やら大きな荷物をかばんから出され「はい」と、
手渡されるや否や、挨拶もそこそこに「用事があるので」と、その場をあとにされた。

そーと開けてみた。

春が詰まっていた。

こーんなに、心のこもった「春」は、久々だ。
いつも驚かされてしまう…

戦い終わって頭ピカ

正月も終ろうとするころには、なでてくれる皆の手のおかげで
いつもピッカピカになっているょ。

これがぼくの本当の姿さ。

人の手とは、
凄いもんだと、ことさら感じちゃう。


みんなの手の暖かさを、うんと感じたお正月でした。

目標のための目標

昔から感動屋のぼくは、何か事あるごとに「これも吉日」が多かった。逆に考えれば、感動しないと動けなくなる。適当なところで(しょっちゅうかも)、給油が必要なのだ。

正月。初日の出。
なんてシチュエーションには、しっかり心の中に、風景と気を叩き込んで、それにからめながら「よし!」を決める。
その為には、決まって海に足が向かう。

冷気に触れながらお日様の顔を見る。

最近なんか足りないなと考えてみると、朝夕の海を見ていない。
陸に揚ったカッパの如く生活をしていることに、書きながら改めて気付いた。

よし。今年は朝夕の海を見よう。

ん?これって今年の目標?

いつのまにか・・・

高校2年の長男と腕相撲をした。

去年の暮れにも同じように勝負だと言い出し、
急に手を組んできたものだから
不意を食らって見事、負けてしまった。

子供に負けるなんて、コンチクショー!

悔しさと若干の嬉しさが半々。
上さんは笑っていたが、男って案外本気さ。
本人は、悔しさをかみ締めていたのだ。

今度は、こちらから勝負をかけたのだ。

速攻で、負かしてやろうと組みふした。
97%まで組み伏した。あと1cm。勝利は目の前。

すると、敵は背水の陣をしいて、持久戦に持ち込んだ。
あれ?つぶせない。

96、95、94、93…エネルギーが減っていく。
僕のカラータイマーは「赤」。

力はどんどん抜けていくのがわかる。
比例して、ぐいぐい腕が持ち上げられる。
あ。もうダメだ。
「持久戦になったら勝てないよ」

悔し紛れの一言だった。

今度は左手で勝負だ。

考えると縁があるなあ

子供のときは、必ず神社の境内か寺の境内で遊んでいた。

弘明寺観音。

横浜で一番古い十一面観音をまつっている。
坂東霊場である。

小学校時代近くの古銭屋に日参していたこともあり
とにかくよく遊んだ。
縁日にも飽きるほど出かけて遊んだ。

横浜を離れて浅草に移るまで、よく参拝した。
けれど本尊がどうのなど、全く薀蓄(うんちく)は持たなかった。

浅草に移り今の仏壇店を開くとき、どういうわけか十一面観音を奉った。
聖観音宗の門前なのだから、聖観音でもよいだろうに・・・

何故か十一面観音が気に入った。

最近、考えが変わった。
実は、気に入ったのではなく、気に入られたのかもしれないと。

雰囲気だけ

まだ浅草はごった返している。

「ちょっと人混みはね・・・」
と出控えていらっしゃる皆さま。

せめて店内だけでも・・・

(あ、どうでもいいって)