正月らしく縁起よく、唐獅子牡丹。
小さいけれど(幅180mm程度)よく彫れています。
仏像
正月らしく縁起よく、唐獅子牡丹。
小さいけれど(幅180mm程度)よく彫れています。
じっくり見て心に留めてから眠ればよかったなあ。
宿題を頂戴しているY氏の訪問を受けた。
突然というか、店を開けているのだから、
まあ当たり前の話なのだけれど、
宿題を忘れた子供と同じで
きっちり仕上がるまでは、どことなく落ち着かないものなのだ。
ご本人はそんな気はサラサラないのはよくわかるのだけれど
借金をしているようで妙な気分である。
簡単な挨拶をし、ちょっとした仕事の依頼を受け
さらに話をしていると、
おもむろに胸元から黒い塊を取り出した。
ここが銃社会でなくてよかったねとは冗談であるが
何を大切に懐に忍び持ってこられたのかしらと
目を凝らしていると、目の前で大事そうに開封してくれた。
おーーー!!
言葉にならない。
感嘆符が三つも四つもつきそうになる。
こんなに感動したのは、
うちのオリジナル1号である浅草観音を彫ってもらったとき以来である。
(人の作なので手を加えさせてもらいました)
日本の仏師の作になるが、
風が吹くという感覚と言ってわかって頂けるだろうか…
一陣の風がどこからともなく、そよっと吹くのである。
すると、背中にジンと何かが走る。
思わず手を合わせたくなる仏像…
理想形である。
何も言葉など要らない。
ただ、手を合わせたくなる。
こんな仏像・・・いつになったら彫れるようになるかな。
一昨日に手元に着いて
昨日、一目惚れしされて
もうお嫁に行っちゃった。
(おいおいもう行くのかえ・・・)
この正月くらいは、手元でしげしげ見ていたかったのに
朝、棚に置いて何時間も立たない間に、
お客様の目に留まってしまった。
(売りたくないんだから…こんな商売人いないよね)なんて
心にフッと浮びはするが、しかたない、この性格変えようがない。
ぞっこん惚れてしまうと、手放したくなくなってしまうんだから。
好きなものはすきなのサ。
ニューフェイスであるけれど、
もうお嫁入り。
彩色もここまでいくと…いい。
せっかくの彫が、のみの冴えが、
跡形も消えうせる彩色もある。
不動明王の勢いを殺すことなく、
力を色にあしらえた表情は、一言しか出ない。
いい・・・。
もう一つの大元帥明王。
彫り手が違うと表情も変化する。
なかなか難しい。
一見、木の棒にしか見えない。
何だろう・・・
そこで、金具を開放すると、本尊と脇仏が現れる仕掛け。
この場合は大日如来と不動明王、弘法大師となる。
もともと旅に出るときに持ち歩くものが原点のようだ。
いかに江戸の民は信仰心溢れる生き方をしていたのだろうか。
これくらいの大きさ、つまり手のひらに入る大きさくらいになると、
案外彫りの甘いものが見受けられ、気に入った対象を探すのに苦労する。
それなら彫ってしまえ。というのがもともとの動機。
試し彫りで終わってしまっている。
続かなかったけれど、こういうのも彫れるという結果は出た。
今度はさらに小さいものに挑戦している。
以前の作でありますが、
愛着のある一作です。
「妙見大菩薩」
ミニの香合仏で一発勝負でしたが、
一期一会を絵で書いたように
親しみやすく彫ってくれました。
以前からミニの香合仏を得意としてきた。
その基本があってサーマインドへとステップアップできた。
目指すは、三開仏の精密彫りなのだけれど
段階的に、せいぜい指の第二関節内に収まる
ミニ香合仏を繰り返し創り腕を上げてもらってきた。
これもそのひとつの作品だけれど、
倶利伽羅を香合仏に納めた場合どうなるのかを
試したものなのだ。
数センチの中によくもまあ表情良く
龍の怖さが表現されているものだ。と、関心した。
自画自賛になってしまうが、正直好きな香合仏のひとつなのだ。
倶利伽羅