一葉観音

曹洞宗の祖師、
道元禅師が宋から帰朝されたとき
折からの暴風雨にも

観音の導きで難を逃れたという。
逸話の観音様。

不動明王

脇侍を入れた不動明王。

日本人の手による彩色には、一朝の分があります。
どう伝えたいか、何を伝えようとするのかが
彩色の濃淡にも、地紋にも現れている気がします。

素材は楠を使用。

明王系の楠材は、その香りの鮮烈さに
明王らしさを香りでも表現しているようで
欅(けやき)と同じくぼくの好きな素材です。

ミニミニ常花

うちの特徴は、何てったってミニ仏像。
8cmだ5cmだなどというミニサイズ。

それも超精密彫り。

小さくとも、
手を合わせてもらえるように彫るのは、
いたって難しい。

そしてミニ仏像には、それに合った常花が必要では。

ということで・・・
彫ってもらったのがこの常花。
ちいさいながらも白檀製。

一刀彫でここまで彫るか…

小さくたって、ちゃんと葉脈だってあるんだから。

不動明王

楠木を使用した。
淡彩色といっても技法によって、奥行きを十二分に感じる。

一番の技術は、眼入りと言うことである。
頭に割を入れて、内側から水晶球を入れる。

右から見ても左から見ても眼を合わせてくれる。
ぼくの眼を追いかける。

地蔵菩薩

創作ものの地蔵菩薩。
須加田を変えて何度やり直しだろう…

さらに顔は難しい…

仏像製作

仏像の製作の行程をそれぞれ出してもらった。
なかなかめんどくさがって出してこないものなのだが
なんとか揃った。

一般に仏壇に納める画一化された仏像ではある。

釈迦如来の柘植(つげ)だ。

原木の柘植材
仏をその中から現れていただく。

荒彫り

中彫りで目鼻立ちがおぼろげになってくる。

ここへの行程もいくつかあるのだがカット。
仕上がり状態となる。

聖観音

朝も来られて、悩み
昼も来られて、悩み
昼過ぎも来られて、悩んだ末に決められた。

他の観音様も厨子も見ていただいたのだが。
「NO!」
これじゃなきゃ・・・ぃや!。

奥さんはご主人に懇願。
だって20万はするお買い物だもの。
両手で、はー…とジェスチュアー。

台湾の若いご夫婦。
その様は見ていてもほほえましい。

「あなたの好きにするがいいさ」
ご主人はさじを投げた。

けれどけっして見限ったわけではないんだ…

ちゃあんと「これはいいね」
奥さんの見立てを褒めている。
認めている。

そりゃあそうさ、うちんだもの。ぼくの心。
「奥様お目が高い」
と言えたらよかったけど…