天竺曹洞宗用本翡翠仕立腕輪

オーダーで頂戴したものだけれど、
「いい玉が入るまでいつまでも待ちます」という条件付きで
承った仕事。

天竺菩提樹に本翡翠のとにかくきれいなもの。
手に入るうちでとにかく最良のものでと探しまわって
ようやく手に入れた。
おかげでだいぶお待たせしてしまった。

とことん探せば、まだいい玉はあるものだと納得。


中糸はシリコンゴムだから、着脱は楽。

一度でいいから、宝石翡翠で創ってみたくなった。

本翡翠と本赤珊瑚

ビルマ翡翠ニ種

本(ビルマ)翡翠ほど変化に富んで、かつ魅惑的な石も少ない。
透明感のあるグリーンが得とも言えない美しさがある。
王に点がつけば玉(ぎょくとなる)上につけば主となる。
つまり王の石=玉=翡翠となる。

赤珊瑚ニ種
女の子には、身の守り、幸せな家庭と安産のお守りとして
持たせてあげて欲しい護符の素材なのだ。

最近なかなか良い玉がないのが残念。

色のそろっている玉を見つけたら即入手する。
二度と逢えないことになってしまう。
そのあたりは、伽羅と同じ感覚だろうか…

いい色に逢うと、はっ!と目が覚めるそんな感触を覚える。

自然保護の観点からも、地球温暖化の観点からも、
ますます入手が厳しくなっていくだろうことは確かだ。

四国番外20ヶ寺のお念珠

四国お遍路に出かけられて机や仏壇に眠ってはいないだろうか。
これは、別格20番札所廻りのときにいただく念珠玉だ。
一ヶ寺一玉づついただいて満願すると20玉手元に残る。

で、その玉を付属の紐で通してつなげば立派なお数珠に仕立てあがると言う寸法。
けれど、以外にそのままと言うケースが散見される。

ここはやはりプロに任せてくれないかしら…
と気楽に思うのだけれど、本当は、自分で念珠を仕立てるのも修行のうち。
(なんてことを書くのは自分の首を絞めるようなものかな?)
とも思いつつ…すいません根が正直なもので…

紐房では飽き足らない方には頭房や他の方法もお勧めします。

バランバランの玉を親玉を中心に、順番どおり根気良くつなげていきます。
玉の上下を間違えないように。

そして、編みこみ終了。
ここまでくれば完成間近。

そして完成!

自分でまわられていただいた玉ならば、
なおさら愛着が湧くというもの。

黒檀素引大平天台

オーダーで作らせてもらった。

最近は玉表面につやをかけないことが多い。
使えば使うほど、自分なりの深見とつやが生じてくるのは
なかなか愛着の湧くものだとおもう。

素引きというが、このよさのもうひとつの点は
玉に二次加工ができないということ。
つまり素材の良し悪しがはっきりしてしまうことだ。

素材をそのままに使用するのだから
誇れるのは、素材の良さと加工の丁寧さしかなくなる訳で

玉に自信のあるところなら、待ってましたと作りたくなる。
(やわらかい素材の場合はちょっと異なりますが)

この大平も素引きのままでも玉の良さが目立つ。

こうしてみると迫力がある。

沈香の大玉腕輪

こんなに入手困難になるのなら…
つと思うことなのだ。

奇跡的に一本削ることができた。
最近の沈香の品質の悪さには、辟易する。

白檀は、高騰の一途だけれど
沈香には遥か及ばない。

よい玉を送り出したいけれど、原木がない。
あっても切らせない。
外見からこれはよいと感じても切って見ると
これがなかなか思うようなできに上がらないとくる。

今回は、その点でも久々に満足がいく玉に上がった。

けれど、続かないのがたまにキズ

蓮実菩提樹の羅漢彫り

9mm見当の蓮実菩提樹に、
羅漢彫りの精密彫りを施している。

道具(親玉、二天)は、蝋琥珀で仕上げ。
親玉は12mm、天玉は7mm。

小さいけれど、羅漢さんはしっかり仕上がっている。

検品する側は、当然のように扱ってしまうのだけれど、
自分で彫ってみたら、
出した言葉はすべて飲み込んでしまうだろう。

自画自賛になってしまうけれど、
バランス良く彫りも丁寧にできてると思う。

こういうつくりもあります

五色を意識した房の制作。
中糸は五色紐

ボサ下から五色の各色の単独糸を足して
編みこみして完成。
どうしても中糸の処理上編部分が太くなってしまう。

でもどうしてなかなかの仕上がりでした。

全体はこういう感じに仕上がった。