沈香

海外のお客さま。
茶話会のあと・・・

お香を買い求められた。
「気を落ち着かせる」ことを念頭に沈香の刻み。

沈香には鎮静成分がある。
今日は、英語の達者なメンバーも、
香道の先生も揃っていたから心強いところだったが、

お話しすると、日本語はぺらぺら。
日本文化もよく理解していらっしゃった。

香道の話も
呑み込みが早い早い。

店で落ち着いていただけたのか、
一緒にご来店くださったお供の方と、
すっかり茶話会となってしまった。

後で写真を撮ればよかったと後の祭り…
せめて雰囲気だけでも。


まだ、人の気が残るのがお判りになるだろうか。

とにかく、今日も外人さんが多かったこと…

もっと勉強しておけばよかったと
後悔するBoo店長であった。

須賀神社

浅草から浅草橋に向かうと二箇所、神社の前を通過する。
重い荷を持って行き来するので、
この前はいつも通過してしまう。

書き師が蔵前にいるので、位牌を持ち込んだ足で
浅草橋まで用足しに向かう。

「ギラ!ギラ!」の形容がピッタリ来る直射日光
明らかに30度を超えているだろう。
日の当たる腕がヒリヒリする。

神社前を通ると、そこだけ木がうっそうとしていて
聖域に流れる気と相まって、清涼感がある。

須賀神社

今でこそ50坪もあるかという狭さであるけれど、
創建当時は、比べ物にならない聖域を誇っていた。

聖域に車が入っているのは、どうも…と思うのだが
しかたないのかな。

社の由来。

牛頭天王(スサノオノ命)を祭る。

羯摩

法具は美しい…
幾何学的であり、芸術的であり、精神性が内在している。

実におもしろい。

輪法4寸
実にどっしりしている。

聖観音

朝も来られて、悩み
昼も来られて、悩み
昼過ぎも来られて、悩んだ末に決められた。

他の観音様も厨子も見ていただいたのだが。
「NO!」
これじゃなきゃ・・・ぃや!。

奥さんはご主人に懇願。
だって20万はするお買い物だもの。
両手で、はー…とジェスチュアー。

台湾の若いご夫婦。
その様は見ていてもほほえましい。

「あなたの好きにするがいいさ」
ご主人はさじを投げた。

けれどけっして見限ったわけではないんだ…

ちゃあんと「これはいいね」
奥さんの見立てを褒めている。
認めている。

そりゃあそうさ、うちんだもの。ぼくの心。
「奥様お目が高い」
と言えたらよかったけど…

時を越えて受け継ぐ

昨日の靖国神社は、嵐の前の静けさ。

敗戦記念日の当日は、とてもまともに歩けない参道も、
今日は凱旋車一つない。
夏の太陽、若干の緑風、
走る自分の飛び出す心臓の音のみだった。

この坂も何度、駆け上がっただろう。

こんな写真とってる暇ないよと思いながら、

走りながらもつい手を動かしてしまう。

何処かで見た光景

遊就館でSさんと元特攻隊の紳士と再会した。

館内をしっかりと説明していただいた。

氏は、陸軍特攻機、さくら弾を知る数少ない証人。
戦後生まれの自分には想像でしか感じとれない部分を、
充分すぎるくらい補完してくださった。

靖国神社には喜怒哀楽をもつ人間の、
血のかよう生々しい人生が祀られている。

けっしてここは、記念館、ミュージアムではないのだ。
字面には現れてこない悩み、苦しみ、悟り、喜び、決意…。
そんな心の結晶があるのである。

時の日本の置かれた状況を理解し、
個としての夢を散華してまで未来に国を残したい純な心。
そんな若者が「いた」という事実を事実として、
受け止める責任が僕らにはあると感じさせられる。

氏は、
「ここに来るたびに先に逝った戦友にすまない思いでいる」
「昭和の大戦は、自分の中で終了させたい」とおっしゃていた。

なんの、まだまだ。
もっともっと伝えて下さいね。
正直思った。

驚きの企画をその後、
友人に用意され…
(氏もぼくも友人も誕生日が近いので)
氏にとっても僕にとっても
言葉どおりサプライズだった。

ダブル感動の日だった。

まさしく「感動した!」