6年目の再開 天竺菩提樹本翡翠仕立て腕輪

中学生の頃(ん?小学生だったっけ?)から通ってくれていたN君ももう立派なおじさん。いやいや失礼、社会の中枢を担う会社員だ。

以前に創らせてもらった天竺の本翡翠仕立ての腕輪を見せてくれた。
昔、清王朝末期宮廷で使われていたという念珠を直させてもらったことがあったが真黒けでどこが菩提樹なのかわからなかったほどだったのを覚えている。身も蓋もないほどのまっくろけ。
本来使い込んでいただいて年数が20年を越えていくと、始め白かったよちよち歩きの菩提樹の実も、いっぱしの顔になって年相応の風情が染み出してくる。
N君の天竺菩提樹は6年?と言うには古風な装いに変化していた。
光り輝くのは使ったその日の労を夜な夜なねぎらって乾拭きしてあげているからと直感的に感じさてくれる。

翡翠はジェード(本翡翠)だ。これだけの発色の良い玉は宝石の部類と考えてもいいくらい。滅多に出ない。数億年の結晶の緑と菩提樹の果実(天竺菩提樹)の組み合わせが年を取るほどに輝きを増してくる。

また6年たったら見せてもらおう。と冗談を言い合えるのはありがたいものだ。

その時TONは何歳だ。。。

思考、試行中  

梵字は既に彫り込んでいるので上下のスペースをどう利用するかです。

白檀平玉の応用

108本連の腕輪用にと思って磨ってもらった老山白檀の平玉だけど、老山がこう高騰しちゃうと108玉にするとえらく高価になっちゃうので半繰(54玉)にしてみました。

いっそ親玉、二天もポイントにしてみようかなと本翡翠を差し込んでみました。

王の石というだけあって貫禄は十分。

琥珀だと同系色でいいかも、一石飛ばしに小玉を差し込んでも面白そう、はたまた・・・次から次に想いつきが暴走しようとするのでいい加減にストップ。

基本は。このへんまでだよね。

極小玉を使用しての片手念珠

オーダーではあるが、ちょっと面白い念珠を作らせていただいた。

元々は108本連の腕輪にする水晶みかん玉を使い片手にできないかということ。

手元にはかろうじて作れるだけの在庫があったのでなんとか繋いでみることにした。

子供用や大人用でも携帯に便利なようにコンパクトにまとめることはあったがこの形に仕立てたのは初めてかな・・・いや何度かあった。でもこの種の玉を最近は作らないのでそう作れないのだが、まあまあ面白い表情に作れたと思う。

親玉ももちろんいつもよりぐっと小さい。

なかなかいいよね。

百面カットの水晶玉

水晶100面(124面が本当だけど)カットの玉は切子なのにキリコらしくない丸みを残したやわらかさを持つ。そこが腕にしていても痛くないし好きという方は多い。

ただ見慣れてくるとどこか変化が欲しくなるもので念珠のセオリーを少し逸脱してデザインに重きを置いて作ってみたくなるのだ。何点か作りはしたが画像に残したのはこの一点だけ。

カットの少ないこちらも長年のお付き合いだ。

100面カットに押されていたけど、最近注目されるようになった。

キラメキがいいんだ。

入射角と反射角の問題なのだが、カットが大きいだけにキラ!と煌く光の量が素敵なのだろう。この夏はこちらに嗜好が向くのかな。。。

水晶だけもいいなぁ

みかん玉部分がローズクォーツだったりカルセドニーだったりが定番で、たまに水晶だけでというオーダーに応えて制作してきたけど、案外よかった。

こんどはオニキスやトラメや青トラメ、赤メノーなんてんも創ってみたくなった。

こうして種類は増える一方となるのだ。